2015 年度整数論サマースクール 「志村多様体とその応用」

目次:

概要

 場所
南田温泉ホテルアップルランド(〒036-0114 青森県平川市町居南田166-3  TEL: 0172-44-3711  Google マップ
日時
2015 年 8 月 17 日(月)から 21 日(金)まで.初日は 15:00 に講演開始予定,最終日は 13:00 解散予定.
対象者
原則として数学系の大学院に所属する学生・研究員および大学・高専等の数学教員
講演者(敬称略)
阿部 紀行(北大理),石塚 裕大(京大理),伊藤 哲史(京大理),今井 直毅(東大数理),梅崎 直也(東大数理),大島 芳樹(東大 Kavli IPMU),大下 達也(愛媛大理工),越川 皓永(シカゴ大),清水 康司(ハーバード大),千田 雅隆(東北大理),津嶋 貴弘(千葉大理),中村 健太郎(北大理),松本 雄也(東大数理),三枝 洋一(東大数理)
世話人
三枝 洋一(東大数理),伊藤 哲史(京大理),千田 雅隆(東北大理)
問い合わせ先
ss2015__period__sh__at__gmail__period__com(__period__ → . __at__ → @ としてください)

 テーマ:「志村多様体とその応用」

概要

志村多様体とは,Hermite対称領域の数論商として得られる代数多様体のことであり,複素上半平面の商であるモジュラー曲線の一般化にあたるものです.モジュラー曲線の定義方程式が代数体に係数を持つことは古典的によく知られた事実ですが,それと同様に,志村多様体も代数体上の自然なモデル(正準モデル/canonical model)を持つことが知られています.

この正準モデルの理論は,志村五郎氏によって,[Shi67a][Shi67b]等の先駆的な仕事を経て,[Shi70a][Shi70b]において導入されました.正準モデルの存在によって,種々の正則保型形式の持つ有理性・数論性を統一的に捉えることが可能になります.また,志村多様体のエタールコホモロジーへのGalois群およびHecke作用素の作用を通して,Galois表現と保型形式・保型表現を結び付けることもできます.これは,いわゆる大域ラングランズ対応に対する,現状で最も有効なアプローチの一つであると考えられています.近年,数論幾何学・保型表現論双方の進歩によって,以前は予想であった志村多様体の諸性質が多くの場合に証明されつつあり,また,その発展に伴い,さらに多くの応用が発見されてきています.今や,志村多様体論は現代整数論における標準的な道具立てとなった感があります.そこで,今回の整数論サマースクールでは,志村多様体の基礎理論から始めて,それが最近の整数論にどのように応用されるかというところまでを扱いたいと思います.

前半部で扱う志村多様体の基礎理論は,現在標準的に用いられている,Deligneによる再定式化[Del71a]に基づいて紹介を行います.このDeligneの定式化は,その抽象性・一般性のため,定義を見ただけではそれが意味するところをなかなか理解しづらいように感じます.そこでサマースクールでは,モジュラー曲線の最も単純な高次元化であるSiegelモジュラー多様体から始めるとともに,なるべく分かりやすく,かつ実際の研究で使われている例を多く含めることで,この理論に初めて触れる参加者の方々にも十分に理解できるよう努めたいと思っています.後半部では,ここ数年間の進展も含む最近の話題が主なテーマとなりますが,過度に技術的な内容は避け,理論の本質を見据えた講演を設けることで,多くの参加者にとって有意義な情報収集・意見交換の場を提供できるようにしたいと考えています.

皆様のご参加を心よりお待ちしています.

予備知識

代数的整数論に関する基礎的な知識を持っていることが望ましいです.特に,大域類体論のアデールによる定式化は頻繁に用いられます.また,楕円曲線,モジュラー曲線,楕円保型形式の理論およびそれらの相互関係について知っていると,各講演で扱われる高次元の場合と対比させることによって,より理解が深まると思われます.これらの内容については,サマースクールの開催に先立って行われるプレサマースクールにおいても簡単に復習される予定です.

 報告集

 参加について

 申し込み

参加人数が上限に達しましたので,申込受付を終了させていただきます.多数の皆様の参加申込ありがとうございました.(5月20日)

 費用

全日程参加で 40,000 円から 50,000 円程度の予定です.身分等により上下する可能性があります.

 アクセス

会場 Web ページの案内もご覧ください.

新青森駅から

新青森駅までは東京駅から東北新幹線で来られます(乗り換え無し,「はやぶさ」(全席指定)で三時間から三時間半程度).奥羽本線に乗り換えて弘前駅まで移動します.普通で 35 分程度,特急「つがる」で 30 分弱.本数は少なめです.城東口から送迎バスに乗ります.

青森空港から

連絡バスで弘前駅まで移動します(60 分程度,1000 円).城東口から送迎バスに乗ります.

弘前駅から

送迎バスを利用しない場合は,弘前駅から弘南鉄道弘南線に乗り換えて平賀駅で降ります.昼間は一時間間隔の運転,13 分で着きます.会場まで 1km ほどです.[Google マップ]

 プログラム

[PDF]

 講演概要

基本文献:[Mil05][Del71a][Del79][CS86]演習問題

 伊藤 哲史(京大理) プレサマースクール

プレサマースクールでは,志村多様体論に現れる諸概念をモジュラー曲線の場合 ($\mathrm{GL}(2)/\mathbb{Q}$ の場合) に紹介します.まず,大域類体論のアデールによる定式化を復習します.楕円曲線・保型形式・虚数乗法の基礎事項を復習し,これらを用いることで古典的なモジュラー曲線の理論が $\mathrm{GL}(2)/\mathbb{Q}$ の志村多様体論とみなせることを説明します.具体例を通してこれらの概念に馴染んでおくことで,サマースクール本編で扱われる志村多様体の (やや抽象的な) 一般論の理解の手助けをしたいと考えています.

また,$\mathrm{GL}(2)$ の代わりに四元数体の乗法群を用いることで,コンパクトな代数曲線 (いわゆる志村曲線) が構成できることについても触れます.保型的あるいは幾何的な困難を回避するためにコンパクトな志村多様体に移行して問題を考察することは,現在では必須の手法となっています.その紹介も兼ねています.

参考文献:[CF67][Del71a][Mil05]

 石塚 裕大(京大理) 「アーベル多様体の基礎」

[レジュメ]

本講演ではまず、アーベル多様体の定義や性質、および周辺的な概念について概説する。特に複素数体上のアーベル多様体について、そのHodge構造との関連性に重点を置いて説明する。その後アーベルスキームの一般論についても、後の講演で必要になる部分を紹介する。

参考文献:[Mum70][Mil86][Ros86],([BL04]),[Del71b][Lan13]

 越川 皓永(シカゴ大) 「Siegel モジュラー多様体」

[レジュメ]

Siegel モジュラー多様体を算術商として導入し、主偏極アーベル多様体のモジュライ空間として理解できることを説明します。これはモジュラー曲線の自然な高次元類似であり、志村多様体の中でも特に重要なものです。また、志村・谷山の虚数乗法論の帰結についても紹介します。

参考文献:[Ros86] の最後の部分と[Cha86] の前半.[Del71a][Mil05, §11]

 阿部 紀行(北大理) 「Hermite 対称領域」

[レジュメ]

志村多様体(の複素数値点)は Hermite 対称領域と呼ばれる空間の商の和となっています.その Hermite 対称領域について,基本的な性質,またそれがある種の Hodge 構造の分類に現れることをお話しします.

参考文献:[Mil05, §1–2][Del79][KN96]

 大島 芳樹(東大 Kavli IPMU) 「Hermite 対称領域の数論的商と保型形式」

モジュラー曲線やSiegelモジュラー多様体は、「Hermite対称領域の数論的商」の例になっています。この講演では、Hermite対称領域の数論的商とそのコホモロジーについての結果を紹介します。特に、次の二つの結果を中心にお話しします。

  1. 数論的商は準射影的多様体になる。(Baily-Borelの定理)
  2. 数論的商の特異コホモロジーを、保型表現の相対リー環コホモロジーによって記述する。(松島の公式)

参考文献:[Mil05, §3][BW00, Chapters II, VII]

 梅崎 直也(東大数理) 「志村多様体の基礎」

[レジュメ]

志村多様体はある種の局所対称空間の射影系であって、しかも代数多様体の射影系となります。またcanonical modelとよばれる代数体上のモデルをもちます。さらにその多様体上の層として保型ベクトル束とよばれるものがあり、これも代数体上のモデルをもちます。この講演ではこれらの定義や基本的な性質についてお話しします。また、これまでの講演ででてきたSiegelモジュラー多様体、あるいは保型形式などとの関係についてお話しします。

参考文献:[Del71a][Mil05]

 今井 直毅(東大数理) 「志村多様体の正準モデルの構成」

[レジュメ]

この講演では,まず,PEL 型,Hodge 型,アーベル型といった志村多様体のクラスを定義し,その例について説明します.次に,弱正準モデルの概念や正準モデルに関する一般的な性質について紹介します.最後に,いくつかの志村多様体に対して,正準モデルの存在について説明する予定です.

参考文献:[Kot92b, §4][Del71a][Del79][Shi78][MS81]

 清水 康司(ハーバード大) 「志村多様体の整モデル」

[レジュメ]

数論への応用に向けて志村多様体の整モデルについて解説をします.Siegelモジュラー多様体の整モデルの例からはじめて,整正準モデルの定義を紹介し,不分岐PEL型やアーベル型の志村多様体の整正準モデルについて説明します.また議論に必要な$p$進Hodge理論に関連する話題についても触れたいと思います.

参考文献:[Kis10][Moo98][Mil92][Kot92b, §5, §8]

 松本 雄也(東大数理) 「志村多様体と $K3$ 曲面:Tate 予想への応用」

[レジュメ]

有限体上の代数多様体のTate予想とは,その多様体上のサイクルの存在に関する予想である.最近Madapusi Pera [MP15]により,任意の$K3$曲面(ただし標数2を除く)についてTate予想が成立することが,直交群の志村多様体の整モデルの構成の帰結として証明された.

本講演では,前半でTate予想および$K3$曲面について解説し,後半でMadapusi Peraによる証明を解説する.

参考文献:[Tat66][Tat94][Del72][MP15]

 伊藤 哲史(京大理) 「志村多様体のエタールコホモロジーと大域ラングランズ対応」

志村多様体のエタールコホモロジーを Galois 群と Hecke 作用素の作用で分解することで,保型表現と Galois 表現の間の大域 Langlands 対応が実現できることが予想されています.この予想は一般には未解決ですが,現在知られている有力なアプローチとして,保型側の Arthur 跡公式・松島公式により計算した Hecke 作用素の跡を,数論幾何側の Lefschetz 跡公式により計算した Frobenius 作用素の跡と基本補題を用いて比較するという方法があります(いわゆる伊原-Langlands-Kottwitz の方法).

この講演の前半では,まず,大域 Arthur パラメータや大域 Langlands 対応について簡単に説明した後,志村多様体のエタールコホモロジーに関する予想を紹介します.そして,伊原-Langlands-Kottwitz の方法の概略を紹介します.技術的な細部にはあまり踏み込まずに,予想の主張の意味や期待される証明の流れが理解できるように心がけたいと思います.

後半では,この予想が解決されている具体例として,モジュラー曲線の場合 ($\mathrm{GL}(2)/\mathbb{Q}$ の場合) に,跡公式の種々の項がどのように計算されるかを説明します.津嶋さんの講演で扱われるモジュラー曲線の Lefschetz 数の計算と組み合わせることで,$\mathrm{GL}(2)/\mathbb{Q}$ の場合の証明が完結します.また,より一般の志村多様体の場合については,最近の結果や関連する諸問題の紹介とともに,三枝さんの講演で扱われます.

参考文献:[Kot90][BR94][Art89][Sch11]

 津嶋 貴弘(千葉大理) 「本田・テイト理論とモジュラー曲線の Lefschetz 数」

[レジュメ]

フルレベル構造を持つモジュラー曲線の有限体有理点の個数の計算を実行するために必要となる二つの事柄について解説する。

一つ目は、本田・Tate理論を用いて、有限体上の楕円曲線の同種類を群論的に記述することである。それに伴って、本田・Tate理論の証明についても解説する。

二つ目は、同種類を一つ固定したときに、その同種類に属する楕円曲線の同型類の個数をある関数の軌道積分を用いて記述することである。

以上のことと伊藤氏の講演の内容を合わせると、モジュラー曲線のエタールコホモロジーを用いて$\mathrm{GL}_2/\mathbb{Q}$ の尖点的保型形式に伴う Galois 表現を構成できることが従う。

参考文献:[Kot92b][Sch11]

 三枝 洋一(東大数理) 「志村多様体を用いた Galois 表現の構成」

[レジュメ]

伊藤さんと津嶋さんの講演により,モジュラー曲線のエタールコホモロジーを用いて$\mathrm{GL}_2/\mathbb{Q}$の尖点的保型形式に対応する2次元Galois表現を構成できることが分かりました.この講演ではまず,高次元志村多様体のエタールコホモロジーを調べるために,どのように手法を変更する必要があるのかを説明します.その際には,跡公式の安定化,エンドスコピーの理論といった,保型表現論の核心部に踏み込むことになります.これらの一般論を展開するのは時間的に不可能ですが,なるべく現象が見やすくなるような説明を行いたいと思います.

次に,総実体ないしCM体上の$\mathrm{GL}_n$の正則代数的な尖点的保型表現に対応する$n$次元Galois表現の構成について解説します.保型表現が自己共役双対的な場合には,ユニタリ型志村多様体のエタールコホモロジーを利用します.保型表現が自己共役双対的でない場合には,同様の手法による構成は知られていませんが,志村多様体のコンパクト化を用いて保型形式間の合同を構成することで,自己共役双対的な場合に帰着することができます.これら双方の概要についてお話ししたいと思います.

参考文献:[Kot90][Kot92a][SS13][HLTT13][Sch13][CHL11]

 大下 達也(愛媛大理工) 「アーベル多様体の周期への応用」

Chowla–Selberg 公式は,虚数乗法を持つ楕円曲線の周期をガンマ関数の特殊値を用いて記述する公式である.本講演では,志村多様体の理論の応用の一例として,Gross による Chowla–Selberg公式の証明 [Gro78] を紹介する.また,時間が許せば,これに関連する話題として,Deligne による Abel 多様体上の絶対 Hodge サイクルの理論 [DMOS82, Chapter I] についても触れたい.

参考文献:[Gro78], ([DMOS82])

 中村 健太郎(北大理) 「$p$ 進保型形式と志村多様体」

[レジュメ]

Eigenvarietyとは, (固定した簡約群$G$の) $p$で有限スロープを持つ保型形式を$p$進補間するリジッド解析的多様体である. 現在までに, 様々な$G$に対してEigenvarietyが構成されているが, 本講演では, Andreatta-Iovita-Pilloni[AIP15]による$G = \mathrm{GSp}_{2g}$の場合の構成について解説する. Colemanの$p$進スペクトル理論を用いた一般論により, Eigenvarietyの構成では, Hecke環が作用する巨大な$p$進保型形式の空間を構成することが重要である. 本講演では, Colemanの$p$進スペクトル理論を簡単に復習した後, [AIP15]によるSiegel保型多様体の$p$進幾何を用いた$p$進Siegel保型形式の空間の構成について解説する.

参考文献:[AIP15]

 千田 雅隆(東北大理) 「$L$ 関数の微分値と志村多様体上の代数的サイクル」

[レジュメ]

Gross-Zagier公式はmodular曲線上のCM点の高さとRankin-Selberg $L$関数の中心点での一階微分値を結びつける公式であり, 特にBirch・Swinnerton-Dyer予想への応用はよく知られています. 近年, Gan-Gross-PrasadやWei ZhangはGross-Zagier公式を保型形式の周期に関するGan-Gross-Prasad予想の類似として捉えることにより, 直交群またはunitary群の志村多様体とその部分志村多様体の定める代数的cycleの高さを用いて保型表現の$L$関数の中心点での一階微分値を記述する数論的Gan-Gross-Prasad予想を定式化しました. この講演ではGan-Gross-Prasad [GGP12]によって定式化された数論的Gan-Gross-Prasad予想とYuan-Zhang-Zhang [YZZ12]による$G=\mathrm{SO}(4)\times \mathrm{SO}(3)$, $H=\mathrm{SO}(3)$の場合の結果について紹介したいと思います.

参考文献:[GGP12, §27][YZZ12]

 参考文献

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