談話会・数理科学講演会

過去の記録 ~08/19次回の予定今後の予定 08/20~

担当者 小林 俊行
セミナーURL http://www.ms.u-tokyo.ac.jp/seminar/colloquium/index.html
備考 お茶&Coffee&お菓子:15:00~15:30 (コモンルーム)

過去の記録

2018年07月13日(金)

15:30-16:30   数理科学研究科棟(駒場) 056号室
DINH Tien Cuong 氏 (National University of Singapore )
Pluripotential theory and complex dynamics in higher dimension

[ 講演概要 ]
Positive closed currents, the analytic counterpart of effective cycles in algebraic geometry, are central objects in pluripotential theory. They were introduced in complex dynamics in the 1990s and become now a powerful tool in the field. Challenging dynamical problems involve currents of any dimension. We will report recent developments on positive closed currents of arbitrary dimension, including the solutions to the regularization problem, the theory of super-potentials and the theory of densities. Applications to dynamics such as properties of dynamical invariants (e.g. dynamical degrees, entropies, currents, measures), solutions to equidistribution problems, and properties of periodic points will be discussed.

2018年06月29日(金)

15:30-16:30   数理科学研究科棟(駒場) 056号室
石毛和弘 氏 (東京大学大学院数理科学研究科)
放物型方程式の解の冪凸性 (日本語)
[ 講演概要 ]
放物型方程式の解の凸冪性の研究は、Brascamp-Lieb (1976), Korevaar (1983)らの研究を契機として大きく進展し、例えば、正値な値をもつ初期関数の対数が上に凸であるとき、熱流はその凸性を保つこと等が解明されてきた。
本講演では、これら一連の研究を概観した後、Paolo Salani 氏らとの共同研究に基づき、放物型冪凸という概念の導入とその応用、放物型方程式系の解の冪凸性等について述べ、さらに近年の研究の進展について触れる。

2018年05月25日(金)

15:30-16:30   数理科学研究科棟(駒場) 056号室
阿部紀行 氏 (東京大学大学院数理科学研究科)
p進簡約群の法p表現 (日本語)
[ 講演概要 ]
近年p進Langlands対応や法p Langlands対応を動機として,p進簡約群の標数pの体の上の表現(法p表現)の研究が行われています.そのような表現論の現状,特に既約表現の分類についてお話しします.

2018年05月11日(金)

15:30-16:30   数理科学研究科棟(駒場) 056号室
入江 慶 氏 (東京大学大学院数理科学研究科)
周期Reeb軌道および極小超曲面に対する生成的(generic)稠密定理

(日本語)
[ 講演概要 ]
次のふたつの結果について説明する:(1)3次元閉多様体上の$C^\infty$位相についてgenericなReeb力学系において,周期軌道が稠密に存在する(講演者).(2)次元が3以上7以下の閉多様体上の$C^\infty$位相についてgenericなRiemann計量において,極小閉超曲面が稠密に存在する(Marques-Neves-講演者).

(1)の証明にはHutchings等によるEmbedded Contact Homologyの理論,(2)の証明にはMarques-Neves等によるAlmgren-Pitts理論の最近の進展を用いる.これらは技術的には相当異なる理論であるが,どちらも無限次元空間上のMorse理論(あるいはmin-max理論)といえるもので,結果として定義されるmin-max値はいくつかのよく似た性質を満たす.特に,これらのmin-max値の漸近挙動から多様体の体積が復元されるという性質(Laplacianの固有値に対するWeylの法則の類似)が,いずれの証明においても重要な役割を果たす.

2018年04月06日(金)

15:30-16:30   数理科学研究科棟(駒場) 123号室
石本健太 氏 (東大数理)
微生物走流性の流体数理 (JAPANESE)
[ 講演概要 ]
走流性とは流れに対する生き物の応答を意味し、例えば川魚が流れに逆らって泳
ぐことはよく知られているが、精子や鞭毛虫などの微小生物の中にも同様に流れ
に逆らって泳ぐものがいる。本講演では、微小スケールの流体力学の導入から始
め、流体方程式を解析することで生き物の泳ぎを理解する試みについてお話しす
る。後半では自身の微生物走流性の2次元流体モデルの研究を紹介し、複雑な現
象に潜む流体の数理について議論する予定である。

2018年03月10日(土)

11:00-12:00   数理科学研究科棟(駒場) 大講義室号室
新井仁之 氏 (東大数理)
視知覚の数理科学 (JAPANESE)
[ 講演概要 ]
本講演では、脳内の視覚情報処理の数理モデルとその応用に関して、講演者による結果を中心に述べる。まず数理モデルを作るために考案したかざぐるまフレームレットについて概略を述べ、それを基礎に構成した視覚情報処理の非線形モデルを概説する。さらにこれらを用いて行った各種の錯視の解析を示す。錯視は人の視知覚のメカニズムを解明する上で鍵となる極めて重要な知覚現象であると考えている。先端的な数学を用いることにより、錯視に関して従来の方法では得られなかったような多くの新しい知見が導かれる。このほか、本研究の応用として得られるさまざまな画像処理技術についても、実例を交えながらいくつかの結果を示す。

2018年03月10日(土)

13:00-14:00   数理科学研究科棟(駒場) 大講義室号室
二木昭人 氏 (東大数理)
K安定性と幾何学的非線形問題 (JAPANESE)
[ 講演概要 ]
K安定性は代数幾何における幾何学的不変式論(GIT)の安定性として定式化されたものであるが,アイデアの端緒は Kazdan-Warner が見出したある非線形偏微分方程式の可解性の障害にある.この非線形問題は微分幾何学的に表現すると,2次元単位球面に滑らかな関数 k を任意に与えたとき,計量 g に適当な正の関数 f をかけて得られる計量 fg が k をガウス曲率になるように,f を決めることができるか,という問題である.これは Nirenberg の問題と呼ばれ,現時点でも完全な答えは得られていない.2次元球面を1次元複素射影空間とみなし,更に Fano 多様体の特別な場合とみなして,Fano 多様体の GIT 安定性として定式化したのは Gang Tian であり(1997),さらに一般の偏極多様体に一般化したのは Simon K. Donaldson である(2002).GIT 安定性はモーメント写像を用いた描像があり,有限次元シンプレクティック幾何の形式的議論が,非線形偏微分方程式を解くにあたっての関数空間における無限次元シンプレクティック幾何的な議論の適切な方向を探る指針を与える.Fano 多様体においては,K安定性がモンジュ・アンペール方程式の可解性と同値であり,従ってケーラー・アインシュタイン計量の存在と同値であることが2012年頃,Chen-Donaldson-Sun と Tian によって証明された.モーメント写像を用いた描像を用いると,他の色々な非線形問題においても同じパターンで,K安定性と可解性の同値性を証明する問題として定式化される.

2018年03月10日(土)

14:30-15:30   数理科学研究科棟(駒場) 大講義室号室
川又雄二郎 氏 (東大数理)
双有理幾何学と導来圏 (JAPANESE)
[ 講演概要 ]
極小モデル理論によれば、代数多様体の間の双有理写像は基本的な双有理写像(フリップや因子収縮写像)に分解され、双有理幾何学は双正則幾何学に帰着される。その際の道案内になるのが標準因子Kである。代数多様体上の幾何学はその上の連接層によって表現されるが、連接層全体のなすアーベル圏から、複体を考え局所化することによって対称性がアップした導来圏Dが得られる。Kの変化とDの変化の間には思いがけず密接な関係が観測された。一方、有限群による商特異点の極小特異点解消(幾何学)とその群の表現(代数)の間には隠れた関係(マッカイ対応)が観測される。これらを総合した予想としてDK予想がある。最近の進展について解説する。

2018年03月10日(土)

16:00-17:00   数理科学研究科棟(駒場) 大講義室号室
俣野 博 氏 (東大数理)
反応拡散方程式の定性的理論
(JAPANESE)
[ 講演概要 ]
反応拡散方程式は,非線形偏微分方程式の重要なクラスの一つであり,粒子の拡散を表す項と,粒子の生成消滅を表す非線形項を組み合わせた形で表される.この方程式は,物理学,生物学,化学など広い分野 に応用があるため,過去数十年間にわたって盛んに研究が進められてきた.とくに,1960年代後半から70年代にかけて,反応拡散方程式の解の定性的なふるまいを無限次元力学系の視点から解き明かす研究が少しずつ始まり,その後,大きな流れになっていった.近年は,特異摂動法など種々の解析手法の発展と相まって,反応拡散方程式の解の性質についての理解はますます深まり,応用範囲も広がっている.本講演では,1970年代後半に始めた私自身の研究も振り返りながら,この分野の半世紀にわたる発展の歴史の一部を概観する.

2018年02月23日(金)

15:30-16:30   数理科学研究科棟(駒場) 002号室
田中公 氏 (東大数理)
正標数における極小モデル理論について (JAPANESE)
[ 講演概要 ]
極小モデル理論は代数多様体の分類理論である。20世紀の初頭に確立された代数
曲面論に端を発し、1980年代に爆発的に進展した。特に、標数ゼロの三次元代数
多様体に対する極小モデル理論がこの頃に完成し、近年では正標数の世界におい
ても大きく進展している。本講演では、極小モデル理論について概説した後、時
間が許せば正標数特有の問題等についても触れたい。

2018年01月26日(金)

15:30-16:30   数理科学研究科棟(駒場) 002号室
小池祐太 氏 (東大数理)
Wiener汎関数ベクトルの最大値のGauss型近似とその高頻度データ解析への応用 (JAPANESE)
[ 講演概要 ]
本報告では, Wiener汎関数からなる(高次元)ベクトルの最大値の分布とGauss型ベクトル
の最大値の分布の間のKolmogorov距離を評価する問題を考える. 特に, 最近数理統計学
の分野におけるChernozhukov, Chetverikov & Katoによる一連の研究で発展した,
独立な高次元確率ベクトルの列の和の分布をそのGauss型の類似物の分布で近似する理論を,
Wiener汎関数からなるベクトルへと拡張することを試みる. 本報告では, Chernozhukov,
Chetverikov & Kato (2015, PTRF)の結果のWiener汎関数からなるベクトルへの一般化
が可能であることを示す. さらに, 特別な場合として, (同じ次数をもつ)多重Wiener-伊藤積分
のベクトルの最大値の分布とGauss型ベクトルの最大値の分布の間のKolmogorov距離が0に
近いことを示すには, 共分散行列の成分どうしが近く, かつ前者の各成分の4次キュムラントの
最大値が0に近いことを示せば十分であること, すなわち(広い意味での)fourth moment
phenomenonが起きることを示す. 最後に, 高頻度データ解析への応用例を与え、理論の
拡張可能性について概観する.

2017年11月24日(金)

15:30-16:30   数理科学研究科棟(駒場) 002号室
伊藤由佳理 氏 (IPMU, 名古屋大学)
特異点解消とマッカイ対応 (JAPANESE)
[ 講演概要 ]
本講演では、2次元有理二重点の特異点解消と1979年にJohn McKayが発見した有限群とディンキン図形の関係に基づく2次元のマッカイ対応について紹介し、その後、代数多様体の分類論や超弦理論と共に発展した3次元の特異点解消とマッカイ対応について解説したい。

2017年10月06日(金)

15:30-16:30   数理科学研究科棟(駒場) 002号室
宮地晶彦 氏 (東京女子大学)
調和解析における特異積分と実関数論の方法 (JAPANESE)
[ 講演概要 ]
フーリエ級数の収束など古典的な調和解析の問題の多くは、
特異積分の評価の問題に帰着される。特異積分を調べる
実関数論の方法で繰り返し現れるのは最大関数と2乗型関数である。
講演では、特異積分の評価に関わる古典的な方法を振り返りながら、
双線形の特異積分など最近の話題の一端を紹介してみたい。
[ 講演参考URL ]
http://lab.twcu.ac.jp/miyachi/English.html

2017年07月07日(金)

15:30-16:30   数理科学研究科棟(駒場) 002号室
Richard Stanley 氏 (MIT/University of Miami)
Smith Normal Form and Combinatorics (English)
[ 講演概要 ]
Let $R$ be a commutative ring (with identity) and $A$ an $n \times n$ matrix over $R$. Suppose there exist $n \times n$ matrices $P,Q$ invertible over $R$ for which PAQ is a diagonal matrix $diag(e_1,...,e_r,0,...,0)$, where $e_i$ divides $e_{i+1}$ in $R$. We then call $PAQ$ a Smith normal form (SNF) of $A$. If $R$ is a PID then an SNF always exists and is unique up to multiplication by units. Moreover if $A$ is invertible then $\det A=ua_1\cdots a_n$, where $u$ is a unit, so SNF gives a
canonical factorization of $\det A$.

We will survey some connections between SNF and combinatorics. Topics will include (1) the general theory of SNF, (2) a close connection between SNF and chip firing in graphs, (3) the SNF of a random matrix of integers (joint work with Yinghui Wang), (4) SNF of special classes of matrices, including some arising in the theory of symmetric functions, hyperplane arrangements, and lattice paths.
[ 講演参考URL ]
http://www-math.mit.edu/~rstan/

2017年06月20日(火)

15:30-16:30   数理科学研究科棟(駒場) 002号室
Nicolas Bacaër 氏 (研究開発研究所/東大数理)
Some stochastic population models in a random environment (English)
[ 講演概要 ]
Two population models will be considered: an epidemic model [1] and a linear birth-and-death process [2]. The goal is to study the first non-zero eigenvalue, which is related to the speed of convergence towards extinction, using either WKB approximations or probabilistic arguments.
[1] "Le modèle stochastique SIS pour une épidémie dans un environnement aléatoire". Journal of Mathematical Biology (2016)
[2] "Sur les processus linéaires de naissance et de mort sous-critiques dans un environnement aléatoire". Journal of Mathematical Biology (2017)
[ 講演参考URL ]
http://www.ummisco.ird.fr/perso/bacaer/

2017年05月26日(金)

15:30-16:30   数理科学研究科棟(駒場) 002号室
会田茂樹 氏 (東京大学大学院数理科学研究科)
ループ空間上のスペクトルギャップの漸近挙動について (JAPANESE)
[ 講演概要 ]
リーマン多様体上にはブラウン運動などの
自然な確率過程が定義でき、ブラウン運動を通して解析および幾何の問題を
研究することができる。
一方、このブラウン運動が定める道の空間やループ空間上の
確率測度は道のエネルギーを指数の肩にのせた汎関数を重みに持つ形式的
経路積分表示を持つ。この事から、極めて良い状況ならば
ループ空間上のディリクレ形式で定まる作用素の
分散0の極限(準古典極限に相当する)の下でのスペクトルギャップの漸近挙動
が予想できることになる。
この講演では、この問題について、どのような点が難しいか、
何が知られているかをお話したい。

2017年04月28日(金)

15:30-16:30   数理科学研究科棟(駒場) 002号室
松井千尋 氏 (東京大学大学院数理科学研究科)
可積分量子スピン鎖における隠れた超対称性 (JAPANESE)
[ 講演概要 ]
エネルギー演算子であるハミルトニアンの対角化は、物理系の時間発展的振る舞いを知るうえで重要な問題である。Uq(sl2)対称性を持つ一次元量子スピン系は一次元に配置された磁性体モデルであり、ハミルトニアンの厳密な対角化が可能な数少ない系の一つである。
Uq(sl2)不変な量子スピン鎖は、離散化の操作を通してsine-Gordon型の作用を持つ量子場の理論と一対一に対応している。Uq(sl2)の高次元表現を用いてスピン鎖を構成した場合、対応する場の理論には超対称性が現れることが知られている。
今回の講演では、q頂点演算子やスピン鎖に対し近年導入された変形された超対称性に触れつつ、非超対称なスピン鎖に対応する場の理論になぜ超対称性が出現するのかお話ししたい。
[ 講演参考URL ]
http://www.ms.u-tokyo.ac.jp/~matsui/index.html

2017年03月21日(火)

14:40-15:40   数理科学研究科棟(駒場) 大講義室号室
片岡清臣 氏 (東京大学大学院数理科学研究科)
超局所解析と代数解析を巡って (JAPANESE)
[ 講演概要 ]
1959年に佐藤幹夫により佐藤超関数が創始され1973年にはマイクロ関数を使う擬微分方程式系の解析,いわゆる超局所解析についての決定版である佐藤幹夫・河合隆裕・柏原正樹によるレクチャーノートが出版された.講演者が修士課程に進学したのはちょうどこの直後であり,超局所解析はこの後は群の表現論への応用やファインマン積分の超局所解析など応用が中心となると言われていた.しかしその後,実領域の偏微分方程式系の超局所解析に限っても青木貴史による無限階擬微分作用素の指数解析の理論,柏原正樹・Pierre Schapiraによる層の超局所台の理論という本質的な手法の進展があるだけではなくそれらを応用した新しい超局所解析の手法の進展がある.講演者と関係したものとしてその1つは従来手法では扱えなかった熱方程式やシュレディンガー方程式の超局所解析にも適用できるマイクロ関数解のエネルギー積分不等式法であり,もう1つは初期値・境界値混合問題の超局所解析に導来圏と層のマイクロ台理論を適用する解析法である.本講演ではこれらを概観し,さらに円の連続族を含む曲面の5階偏微分方程式系による解析など代数解析的手法による非線形問題への最近の取り組みも紹介したい.
[ 講演参考URL ]
http://www.ms.u-tokyo.ac.jp/~kiyoomi/index.html

2017年03月21日(火)

16:00-17:00   数理科学研究科棟(駒場) 大講義室号室
舟木直久 氏 (東京大学大学院数理科学研究科)
確率解析とともに歩んだ40年 --- 統計物理の諸問題に動機づけられて --- (JAPANESE)
[ 講演概要 ]
学生時代に、統計力学、統計物理学の確率論的な定式化に興味を持ち、同時に確率偏微分方程式の問題に取り組みました。これらはその後の私の研究のテーマとなり、一貫して変わることはありませんでした。研究者人生を振り返って多くの方が異口同音に言われることですが、私の場合にも、いくつかの出会いが決定的な役割を果たしました。中でも、Joszef Fritz 氏(ブダペスト)、Herbert Spohn 氏(ミュンヘン)には大きな影響を受け、ミクロな系からマクロな系の挙動を記述する非線形偏微分方程式を導く、いわゆる流体力学極限の問題、あるいは界面の問題に取り組むきっかけとなりました。また、統計物理学の川崎恭治先生から示唆された問題は、現在に至るまで折に触れ形を変え取り組むこととなりました。その対象は確率偏微分方程式により記述されますが、それに数学的意味がついたのは、Martin Hairer 氏(2014年フィールズ賞受賞者)の理論によってです。しかし、数学的に基礎づけられた解に対して物理的に興味深い理論を展開するのは難しく、数学と物理の間にあるギャップは依然として大きいと感じています。談話会では、これまでの自身の研究を振り返り、やり残したことについてもお話しできればと思っています。
[ 講演参考URL ]
http://www.ms.u-tokyo.ac.jp/~funaki/

2016年12月07日(水)

15:30-16:30   数理科学研究科棟(駒場) 056号室
Uwe Jannsen 氏 (Regensburg/東大数理)
On a conjecture of Bloch and Kato, and a local analogue.
[ 講演概要 ]
In their seminal paper on Tamagawa Numbers of motives,
Bloch and Kato introduced a notion of motivic pairs, without
loss of generality over the rational numbers, which should
satisfy certain properties (P1) to (P4). The last property
postulates the existence of a Galois stable lattice T in the
associated adelic Galois representation V such that for each
prime p the fixed module of the inertia group of Q_p of
V/T is l-divisible for almost all primes l different from p.

I postulate an analogous local conjecture and show that it
implies the global conjecture.

2016年11月25日(金)

15:30-16:30   数理科学研究科棟(駒場) 056号室
米田 剛 氏 (東京大学大学院数理科学研究科)
軸対称Euler方程式によるplusatile flowの不安定化現象の純粋数学的洞察
[ 講演概要 ]
血管がある程度太いときの血流の研究においては非圧縮Navier-Stokes方程式がよく使われる。その際、Womersley
numberというものが重要となる。Wormesley numberは、血流の圧力勾配の時間変化に対する振動数、粘性係数、血管の半径によって定義される。Trip, Kuik, Westerweel, Poelma (2012)らは、そのようなpipe flowにおける乱流遷移とそのWomersley numberとの関係を詳細な実験によって調べている。その結論として「Wormesley numberは、そのような乱流遷移を表す指標には適さないのではないか」と示唆している。しかしながら、彼らの実験論文からは、旋回流+層流といった3次元流構造を深く洞察しているようには見受けられない。それを踏まえた上で、本講演では、そのような乱流遷移の純粋数学的洞察を試みる(そのような着眼点による純粋数学研究は、本研究が初である)。より具体的には「流れ場が旋回流+層流で、しかも急激に流入-流出が増加している非圧縮Euler流において、その層流形状は不安定的である」といった定理を示す。ここでの不安定化は境界層には由来しないので、非粘性流による洞察は或る程度正当化されよう。なお、ここで言う「流入-流出の急激な増加」がWomesley numberと(或る程度)対応している。定理の証明には、Frenet-Serret formulasやorthonormal moving frame といった幾何学的概念が本質的に使われる。
[ 講演参考URL ]
http://www.ms.u-tokyo.ac.jp/~yoneda/index.html

2016年10月04日(火)

15:30-16:30   数理科学研究科棟(駒場) 002号室
Odo Diekmann 氏 (Utrecht University)
Waning and boosting : on the dynamics of immune status (ENGLISH)
[ 講演概要 ]
A first aim is to briefly review various mathematical models of infectious disease dynamics that incorporate waning and boosting of immunity. The focus will be on models that are described by delay equations, in particular renewal equations [1]. Concerning within-host dynamics, we limit ourselves to the rather caricatural models of Aron [2] and de Graaf e.a. [3].From a biomedical point of view the main conclusion is that a higher force of infection may lead to less disease,see [4] and the references given there.

[1] O.Diekmann, M.Gyllenberg, J.A.J.Metz, H.R.Thieme, On the formulation and analysis
of general deterministic structured population models. I. Linear theory, J. Math. Biol. (1998) 36 : 349 - 388
[2] J.L. Aron, Dynamics of acquired immunity boosted by exposure to infection, Math. Biosc. (1983) 64 : 249-259
[3] W.F. de Graaf, M.E.E. Kretzschmar, P.M.F. Teunis, O. Diekmann, A two-phase within host model for immune response and its application to seriological profiles of pertussis, Epidemics (2014) 9 : 1-7
[4] A.N. Swart, M. Tomasi, M. Kretzschmar, A.H. Havelaar, O. Diekmann, The protective effect of temporary immunity under imposed infection pressure, Epidemics (2012) 4 : 43-47
[ 講演参考URL ]
http://www.uu.nl/staff/ODiekmann

2016年06月24日(金)

15:30-16:30   数理科学研究科棟(駒場) 123号室
權業 善範  氏 (東京大学大学院数理科学研究科)
極小モデル理論の進展とその周辺 (JAPANESE)
[ 講演概要 ]
1980年代に確立した代数多様体に対する三次元極小モデル理論の高次元化および正標数体上の最近の進展の解説をし、自分の研究成果を交えて、その応用およびこれからの展望の話をする。あまり込み入った証明の話はしない予定である。

[ 講演参考URL ]
http://www.ms.u-tokyo.ac.jp/teacher/gongyo.html

2016年05月27日(金)

15:30-16:30   数理科学研究科棟(駒場) 123号室
北山貴裕 氏 (東京大学大学院数理科学研究科)
線形表現のモジュライ空間と3次元多様体の分解について
[ 講演概要 ]
線形表現の変形から離散群や多様体の分解を捉える研究について紹介する.Bass
-Serre理論によれば,与えられた群を部分群の融合積やHNN拡大として分解する
には,treeへの作用を見つければよい.1983年にMarc CullerとPeter Shalenに
よって,2次元線形表現の成す空間の無限遠点から,有限生成群のtreeへの非自
明な作用を構成する方法が確立された.特に,3次元多様体の基本群に適用する
と,群の分解に対応して,多様体を本質的に分解するような部分曲面が構成され
る.3次元多様体論において,本質的曲面を見つけることは基本的な問題で一般
に難しい.彼らの理論は双曲幾何学とも密接に結び付いて,問題の理解に画期的
な視点を提供した.しかし,3次元多様体に限っても,この方法では捉えられな
い分解の例が知られている.講演では,Culler-Shalen理論を高次元線形表現の
場合に拡張することで,3次元多様体内の全ての本質的曲面を構成できることを
報告する.

2016年04月08日(金)

15:30-16:30   数理科学研究科棟(駒場) 123号室
2016年度よりお茶&Coffee&お菓子の時間が変更になります 15:00〜15:30 (コモンルーム)
François Apery 氏 (l'IRMA à Strasbourg)
Using mathematical objects (ENGLISH)
[ 講演概要 ]
Mathematical models are not only teaching tools or pieces of museum but can also have inspiring influence to discovering new truths in mathematics. Through some examples including the Boy surface we will show how models have played a major role in the emergence of new results.

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