情報数学セミナー

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開催情報 木曜日 16:50~18:35 数理科学研究科棟(駒場) 128号室
担当者 桂 利行

過去の記録

2020年05月07日(木)

16:50-18:35   数理科学研究科棟(駒場) Zoom(詳細は講演概要に記載)号室
藤原 洋 氏 (株式会社ブロードバンドタワー)
AIと量子計算(暗号理論を含む)を主題とする新たな数理科学 
第1回
『私たちは誰?どこから来たのか?私たちはどこにいるのか?
 私たちはどこへ行くのか?そのための数理科学の役割とは?』
~社会課題解決型と基礎理論回帰型アプローチの新学問体系の確立へ向けて~ (Japanese)
[ 講演概要 ]
次のフォームに回答すると、URLが得られます。
[学外用] https://docs.google.com/forms/d/1d1RWvV8j1TzXg8eF93zMZeIzJeIvdq9zY8htO8w2St0/
[学内用] https://bit.ly/2zCBj8x (g.ecc.u-tokyo.ac.jpアカウントでアクセスできます)

講演概要
【目次】
1.私たちは誰?(私の場合)
2.私たちはどこから来たのか?(私の場合)
3.私たちはどこにいるのか?
4.私たちはどこへ行くのか?
5.アントレプレナーシップとオープンイノベーションとは?
  ~産学連携の方向性とは?~

2020年01月16日(木)

16:50-18:35   数理科学研究科棟(駒場) 122号室
入江 広隆 氏 (株式会社デンソー/理化学研究所)
アニーリング型量子計算の基礎 (Japanese)
[ 講演概要 ]
量子アニーリングとは、量子情報の連続操作によって行う量子計算手法の一種であり、現在2000量子ビットを持つ量子アニーリングマシンがD-Wave Systems社によって提供されている。本講演では量子アニーリングの基本概念を概観したのち、実際の実機での構成及び量子アニーリングによる計算手法を幅広く解説する。その中で現状の課題及び未来への期待について議論したい。

2020年01月09日(木)

16:50-18:35   数理科学研究科棟(駒場) 122号室
藤原 洋 氏 (株式会社ブロードバンドタワー)
AI/IoTによる製造業の革新と経営学 (Japanese)
[ 講演概要 ]
製造業は、大きな変革期を迎えている。かつての製造業は、物理的なプロセスのみでメカニカル製品のみ存在していたが、IT(情報技術)の導入により、第1次製造業IT革命(1960~1970年代)、第2次製造業IT革命(1980~2000年代)を経て、今日は、AI/IoTによる第3次革命製造業革命の時代を迎えている。現在の製造業現場、製品に組み込まれたセンサー、プロセッサー、ソフトウェアによって、クラウド上に製品データを収集し分析可能になっている。本講義では、このような製造業IT革命の歴史をふまえ「スマートコネクテッドプロダクト」の概念について述べる。

2019年12月19日(木)

16:50-18:35   数理科学研究科棟(駒場) 122号室
根本 茂 氏 (株式会社ブロードバンドタワー AI2オープンイノベーション研究所)
AI研究の活動事例 (Japanese)
[ 講演概要 ]
株式会社ブロードバンドタワーのAI研究拠点での活動内容を通じて、AI研究に関する動向を紹介させていただきます。また、産業界におけるAI活用に対する課題と将来展望について事例をふまえお話をさせていただきます。

2019年12月12日(木)

16:50-18:35   数理科学研究科棟(駒場) 122号室
渡辺克也 氏 (株式会社インターネット総合研究所 (IRI))
5Gとは? (Japanese)
[ 講演概要 ]
5G時代に向けたモバイルブロードバンドの進展と今後の展望について、事例も踏まえながらお話をさせていただければと考えております。

2019年12月05日(木)

16:50-18:35   数理科学研究科棟(駒場) 118号室
荻野明仁 氏 (株式会社エーアイスクエア)
自然言語処理AIの事業化 (Japanese)
[ 講演概要 ]
(株)エーアイスクエアでの活動を基に自然言語処理AIを題材として、事業化に際しての留意点と実際の商用化事例を紹介する。

2019年11月28日(木)

16:50-18:35   数理科学研究科棟(駒場) 122号室
水上民夫 氏 (長浜バイオ大学、フロンティアファーマ)
AIを使ったデジタル細胞画像処理 ~「細胞の見える化」技術の開発~ (Japanese)
[ 講演概要 ]
蛍光顕微鏡は、細胞の生死や分化状態などを観察するための基盤的な研究機器である。しかし細胞の蛍光標識や励起光照射によるダメージにより継続的な細胞観察ができないという問題がある。この問題を解決するために、私たちはディープラーニングの敵対的生成ネットワークを利用し、「細胞の見える化」技術を開発した。本技術では、蛍光標識した教師細胞画像とそれに対応する明視野細胞画像の関係性を精緻に学習させたモデルにより、通常顕微鏡の明視野細胞画像から95%以上の正解性で細胞の生死が識別でき、さらに、細胞数や面積等の計測が可能となっている。
また、通常顕微鏡の明視野画像がリアルタイムに蛍光画像に変換され、細胞の性状を蛍光標識等の実験作業なしに観察できる「細胞の見える化顕微鏡」の開発にも成功している。
本講義では、生命科学において新たに登場したこれらのテクノロジーを紹介した後、数理科学人財と産業ニーズの結合を促す意義と方策を議論したい。

2019年11月21日(木)

16:50-18:35   数理科学研究科棟(駒場) 122号室
鈴木泰成 氏 (NTTセキュアプラットフォーム研究所)
量子誤り訂正 (Japanese)
[ 講演概要 ]
本講義では2048bitの素因数分解などの大規模な量子計算の実現において必須となる、量子誤り訂正技術について解説する。まず量子計算と通常の計算機の違いから誤り訂正の仕組みにどのような要請の違いが生じるのかを解説し、量子誤り訂正の構造と難しさを概観する。続けて、量子誤り訂正および誤り耐性量子計算の全体像と、その実現に向けた最近の取り組みを紹介する。

2019年11月14日(木)

16:50-18:35   数理科学研究科棟(駒場) 122号室
御手洗 光祐 氏 (大阪大学基礎工学研究科)
量子コンピュータを用いた量子機械学習 (Japanese)
[ 講演概要 ]
本講義では、量子コンピュータを使って機械学習を高速化しようとする試みを概観する。まず量子誤り訂正付きの万能量子計算を用いた機械学習アルゴリズムについて、これまで提案されているアイデアの特徴をみる。そののち、今後数年で実現するとされる Noisy Intermidiate-Scale Qunatum (NISQ) デバイスを用いた機械学習アルゴリズムについて述べる。

2019年11月07日(木)

16:50-18:35   数理科学研究科棟(駒場) 126号室
中川裕也 氏 (株式会社QunaSys)
量子コンピュータを用いた量子化学計算 (Japanese)
[ 講演概要 ]
量子計算に関する連続講義(全4回)の第2回目となる本講義では、量子コンピュータの産業応用先として最も注目されている分野の一つである量子化学計算について解説する。特に、Noisy Intermidiate-Scale Qunatum (NISQ) デバイスという、数年以内の実用化が期待されている量子コンピュータを用いた量子化学計算に関する話題を掘り下げていく。

2019年10月31日(木)

16:50-18:35   数理科学研究科棟(駒場) 122号室
鈴木泰成 氏 (NTTセキュアプラットフォーム研究所)
量子計算の基礎 (Japanese)
[ 講演概要 ]
近年の量子デバイスの発展で実用的な量子計算機の実現が現実味を帯びてきたことから、量子計算に関する研究開発が現在世界的に過熱している。量子計算の研究開発の次なる目標として、計算機の拡張に必須となる量子誤り訂正の実現と、量子誤り訂正を使わずとも可能な有用なアプリケーションを探求するNISQ(Noisy intermediate-scale quantum)アルゴリズムの実現の二つが特に注目を集めている。
4回構成の本講義ではまず1回目に量子計算の基礎的な枠組みを学んだ後、2,3回目でNISQアルゴリズムとして有望視される量子化学計算と機械学習への量子計算機の応用についてそれぞれ解説し、4回目に量子誤り訂正について解説を行う。
初回となる本講義では、量子計算を記述する基本的枠組み、物理実装や計算量などに関する基礎的な事実、そして近年の量子計算の発展の概要について解説する。

2019年10月17日(木)

16:50-18:35   数理科学研究科棟(駒場) 122号室
AIと量子計算(暗号理論を含む)を主題とする
藤原 洋 氏 (株式会社ブロードバンドタワー)
CASE+AI時代の5Gデータセンター (Japanese)
[ 講演概要 ]
今日の情報科学および情報工学における発展トレンドの大きな流れは、「実用化
段階に入ったAI(人工知能)」、「演算速度のさらなる高速化」、「増大するサ
イバーセキュリティの重要性」の3つがあげられる。本連携講座では、このトレ
ンドに沿って、「AIと量子計算」を主テーマとし暗号理論の最前線にも触れなが
ら議論を深めていきたいと考えている。今回は、その第1回として、情報社会に
おいて情報収集拠点と共に情報発信拠点であるデータセンターの最新事情につい
て述べる。ここで起きている産業のデジタル化の中で、自動車産業が「CASE」
(Connected、Autonomous、Sharing & Services、Electrification)へと大転換
していることを取り上げデータセンターとの関係について述べることとする。

2019年10月10日(木)

16:50-18:35   数理科学研究科棟(駒場) 122号室
AIと量子計算(暗号理論を含む)を主題とする
高島 克幸 氏 (三菱電機/九州大学)
同種写像に基づく耐量子計算機暗号技術 (Japanese)
[ 講演概要 ]
大規模な量子コンピュータが出現すれば,これまで広く使われてきた公開鍵暗号が破られる危険性が指摘されている.それに対する対策として,量子コンピュータでも効率的に解けない数学問題の困難性に基づいて,新しい暗号を提案する動きが活発化している.それらは,耐量子計算機暗号と呼ばれるが,格子,符号,多変数多項式,同種写像などといったそれぞれ異なる数学問題の計算困難性をよりどころにした方式が知られている.本講演では,その動向の概略と共に,私が主に取り組んでいる同種写像暗号について説明する.特にSIDH鍵共有と種数1,2のCGLハッシュ関数を紹介する.

2019年07月11日(木)

16:50-18:35   数理科学研究科棟(駒場) 128号室
高島 克幸 氏 (三菱電機/九州大学)
楕円曲線ペアリングを用いた関数型暗号 (Japanese)
[ 講演概要 ]
関数型暗号として,本セミナーでは,既に格子暗号に基づいた方式を紹介した.今回は,楕円曲線上のペアリング演算(双線形写像)を用いた関数型暗号を紹介する.ペアリングに基づく方式は,格子ベースと比べて,一般に実用的な演算速度・データサイズを実現し,そして現実的なモデルの下での安全性(適応的安全性)が証明できるという利点がある.その観点から,内積述語暗号,属性ベース暗号,およびその派生形である属性ベース署名を紹介する.

2019年07月04日(木)

16:50-18:35   数理科学研究科棟(駒場) 128号室
高島 克幸 氏 (三菱電機/九州大学)
同種写像暗号 (Japanese)
[ 講演概要 ]
本セミナーでは,既に「ポスト量子」暗号への取り組みとして格子暗号を紹介したが,今回は,別の取り組みである楕円曲線を用いた同種写像暗号を紹介する.暗号演算には,同種写像からなるグラフ上のランダムウォークが使われるので,例えば,超特異曲線同種写像から得られるラマヌジャングラフの数理的な性質が,暗号の性能・安全性を理解する上で重要になる.それら数理的側面と共に,同種写像を使った鍵共有や署名方式について紹介する.

2019年06月27日(木)

16:50-18:35   数理科学研究科棟(駒場) 128号室
高島 克幸 氏 (三菱電機/九州大学)
楕円曲線に基づく暗号の進展 (Japanese)
[ 講演概要 ]
楕円曲線に基づいた暗号は,1985年に提案されて以来,新たな応用を生み出しながら,現在まで発展している.本講演では,楕円曲線上に定義されるスカラー倍算,ペアリング演算,同種写像計算という3つの一方向性関数と,それらに基づく暗号技術の安全性・応用に焦点を当てながら,楕円曲線暗号の進展を振り返る.そして,これから3回にわたって,それらの暗号技術に関する最近のトピック,特に同種写像暗号の概要についてお話しする予定である.

2019年06月21日(金)

16:50-18:35   数理科学研究科棟(駒場) 128号室
岡本 龍明 氏 (NTT)
関数型暗号 (Japanese)
[ 講演概要 ]
前回は公開鍵暗号が発展した新しい暗号概念として完全準同型暗号の紹介を行った。今回はもう一つの発展した暗号として、関数型暗号の紹介を行う。関数型暗号は秘匿性を保証したまま高度な演算やデータ検索を可能とする.さまざまなタイプの関数型暗号があることを示し、代表的な方式として双線形写像や格子暗号を用いた方式を紹介する。

2019年06月13日(木)

16:50-18:35   数理科学研究科棟(駒場) 128号室
岡本 龍明 氏 (NTT)
完全準同型暗号 (Japanese)
[ 講演概要 ]
21世紀に入り、公開鍵暗号が発展した新しい暗号概念として完全準同型暗号と関数型暗号が研究されるようになった.これら暗号では,暗号は単に秘匿性を保証するだけではなく,秘匿性を保証したまま様々な演算や高度なデータ検索を可能とする.いわば,暗号化したままクラウド計算やビックデータ検索を行うといったことが可能となる.
今回は完全準同型暗号の紹介を行う。この完全準同型暗号を実現するために前回紹介した格子暗号が使われることを紹介する。

2019年06月06日(木)

16:50-18:35   数理科学研究科棟(駒場) 128号室
岡本 龍明 氏 (NTT)
格子暗号 (Japanese)
[ 講演概要 ]
前回(談話会)は、「ポスト量子」暗号の研究の取り組みとして、いくつかの代表的なアプローチがあることを紹介した。その中でも最も有力視されているアプローチが,格子に基づく暗号(格子暗号)である。今回は、この格子暗号の特長、安全性およびその代表的な構成方法などの紹介を行う.

2019年05月23日(木)

16:50-18:35   数理科学研究科棟(駒場) 128号室
岡本 龍明 氏
ビットコインの問題点とその他の仮想通貨、ブロックチェーン (Japanese)
[ 講演概要 ]
前回はビットコインの仕組みを説明した。今回は、ビットコインの問題点について述べ、その問題を解決するためのさまざまな方策としていくつかの代表的な仮想通貨を紹介する。さらに、ビットコインの中核技術であるブロックチェーンは、仮想通貨以外にも、分散化、オープン化という流れの中で信頼を提供する手段として多くの目的で使われることを紹介する。

2019年05月16日(木)

16:50-18:35   数理科学研究科棟(駒場) 128号室
岡本 龍明 氏 (NTT)
ビットコイン:電子マネー革命 (Japanese)
[ 講演概要 ]
1980年代から暗号分野では電子マネーの研究が行われてきたが,いずれも権威ある(電子マネー)発行機関の存在を前提としていた.ところが,2008年に誕生したビットコインは,特権的な機関は存在せず,非中央集権的な形でマネー(コイン)を発行する仕組みを作り上げた.今回は基本的な暗号機能を利用してどのように非中央集権的にコインを発行するのかなど,ビットコインの仕組みを説明する.

2019年05月09日(木)

16:50-18:35   数理科学研究科棟(駒場) 128号室
岡本 龍明 氏 (NTT)
暗号理論の発展 (Japanese)
[ 講演概要 ]
前回紹介したゼロ知識証明の発展として、最近(2013年以降に)提案された実用性の高い非対話ゼロ知識証明(ZK-SNARK)は、すでに仮想通貨で用いられており、今後さらにさまざまな分野に応用が広がると思われる。また、1980年代に確立された暗号安全性理論は1990年代を通じて発展を続け2001年にはそれまでのいずれよりも強い安全性概念として汎用的結合可能性(UC)の形で集大成された.今回は、ZK-SNARKおよびUCの紹介を行う。(参考図書:岡本龍明著「現代暗号の誕生と発展」(近代科学社))

2019年05月02日(木)

16:50-18:35   数理科学研究科棟(駒場) 128号室
岡本龍明 氏 (NTT)
現代暗号の理論 (Japanese)
[ 講演概要 ]
1970年代に誕生した現代暗号は、1980年代にその理論的な基礎づけが確立された.今回は、その中核となる概念として,安全性証明のための標準モデル,証明手法としてのシミュレーションパラダイムおよび識別不可能性などを紹介するとともに,それらの概念に基づく代表的暗号機能として,ゼロ知識証明を紹介する.

2019年04月25日(木)

16:50-18:35   数理科学研究科棟(駒場) 128号室
夏学期は暗号理論の講演
岡本 龍明  氏 (NTT)
現代暗号の誕生と発展 (JAPANESE)
[ 講演概要 ]
現代暗号は40年ほど前に誕生したが、現在ではインターネットなどの安全性を保証する基盤技術として広く利用され、さらに応用面においても理論面でもこの10年余りの発展は著しい。
本セミナー(前期)では、このような現代暗号をその誕生から最近の発展まで、基本的暗号理論、ビットコインとブロックチェーン、ポスト量子暗号と格子暗号、完全準同型暗号、関数型暗号などを中心に、前提知識を必要としないで分かりやすく解説することをめざす(7, 8コマ程度)。
以上の講義の後に、高島克幸氏より楕円曲線に基づく暗号理論、とくに最近話題の同種写像暗号などを中心に解説して頂く(数コマ程度)。
まず、第1回(4月25日)では、現代暗号が誕生した経緯とそれらが現在どのような形で利用されているかについて紹介する。

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