情報数学セミナー

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開催情報 木曜日 16:50~18:35 数理科学研究科棟(駒場) 128号室
担当者 桂 利行

過去の記録

2023年01月12日(木)

16:50-18:35   数理科学研究科棟(駒場) 123号室
鈴木 泰成 氏 (NTT)
誤り耐性量子計算の理論II (Japanese)
[ 講演概要 ]
信頼性のある量子計算を行うには、量子誤り訂正を組み込んだ誤り耐性量子計算機の実現が重要となる。本講義では誤り耐性量子計算の基本的な考え方や、その仕組みについて解説する。

2022年12月22日(木)

16:50-18:35   数理科学研究科棟(駒場) 123号室
12月15日(木)は講演なし
鈴木 泰成 氏 (NTT)
誤り耐性量子計算の理論I (Japanese)
[ 講演概要 ]
信頼性のある量子計算を行うには、量子誤り訂正を組み込んだ誤り耐性量子計算機の実現が重要となる。本講義では誤り耐性量子計算の基本的な考え方や、その仕組みについて解説する。

2022年12月08日(木)

16:50-18:35   数理科学研究科棟(駒場) 123号室
遠藤 傑 氏 (NTT)
Near-term 量子アルゴリズムと量子エラー抑制 (Japanese)
[ 講演概要 ]
現在、量子コンピュータ研究が加速しているが、現在および近未来の量子コンピュータは小中規模で計算エラーもまだまだ大きい。この講演ではそのような量子コンピュータに適していると考えられているNear-term の量子アルゴリズムと、計算エラーを取り除くための量子エラー抑制について解説する。

2022年12月01日(木)

16:50-18:35   数理科学研究科棟(駒場) 123号室
山川 高志 氏 (NTT)
量子計算と暗号理論 (Japanese)
[ 講演概要 ]
量子計算と暗号理論の関わりについていくつかのトピック、具体的にはショアの素因数分解・離散対数アルゴリズム、量子マネー、暗号を用いた量子計算機の検証等について解説する。

2022年11月24日(木)

16:50-18:35   数理科学研究科棟(駒場) 123号室
安田 雅哉 氏 (立教大学)
格子暗号の安全性を支える格子問題の解読法 (Japanese)
[ 講演概要 ]
格子暗号は耐量子計算機暗号の一つであり、完全準同型暗号などの高機能暗号の構成にも有用である。本講演では、格子暗号の安全性を支える数学問題である格子問題を解読する方法を紹介する。具体的には、格子問題を解くための必須の技術であるLLLやBKZなどの格子基底簡約アルゴリズムを紹介すると共に、LWEやNTRUの格子問題への適用方法を説明する。

2022年11月17日(木)

16:50-18:20   数理科学研究科棟(駒場) 123号室
池松 泰彦 氏 (九州大学)
多変数多項式暗号の世界 (Japanese)
[ 講演概要 ]
多変数多項式暗号(MPKC)は多変数多項式求解問題を安全性の根拠とし、耐量子計算機暗号(PQC)の一つとしてこれまで様々な研究が行われている。特に署名方式であるRainbowは米国標準技術研究所(NIST)が行なっているPQC標準化計画の最終選考まで進み、活発に研究がなされてきた。残念ながらRainbowには有効な攻撃方法が発見され標準化には選ばれなかったが、選考過程でMPKCの安全性に関する研究は大きく進展した。この講演では、Rainbowに関するそれら一連の進展を解説する。さらに、RainbowのベースとなっているUOV署名方式についても最近の進展を解説したい。

2022年10月27日(木)

16:50-18:20   数理科学研究科棟(駒場) 123号室
高島 克幸 氏 (早稲田大学)
耐量子計算機暗号の進展 (Japanese)
[ 講演概要 ]
米国標準技術研究所NIST により,次世代標準暗号方式として,鍵共有にはCRYSTALS-Kyber が選ばれ,デジタル署名には CRYSTALS-Dilithiumを筆頭に Falcon と SPHINCS+ という 2 方式も選定された.SPHINCS+ を除く 3 方式は全て格子暗号と呼ばれる暗号技術に属する.
本講演では,まず,格子上のフーリエ解析に基づくRegevの格子暗号構成フレームワークを概説し,それに基づく具体的な構成法を順に紹介する.そして,加群格子・イデアル格子といった特別な格子に基づく暗号構成の基礎付けを見た後に,Cramerらによる近似Ideal-SVP 問題に対する多項式時間量子アルゴリズムを概説する.そこでは,漸近的に準指数関数近似度を達成するために円分体の諸性質が巧みに使われているので,その整数論的な技法について主に紹介する.

2022年10月13日(木)

16:50-18:20   数理科学研究科棟(駒場) 123号室
駒野 雄一 氏 (株式会社東芝)
暗号実装への攻撃と対策の数理 (Japanese)
[ 講演概要 ]
暗号方式の安全性が数学的に保証されていても、暗号方式を実装した暗号製品に対して、暗号演算中に観測される情報(サイドチャネル情報)を解析することにより、暗号製品内部で処理される秘密情報を推定(攻撃)することができる。このような攻撃はサイドチャネル攻撃と呼ばれ、暗号製品から観測される処理時間や消費電力などを用いる攻撃やそれへの対策手法が数多く提案されている。本講演では、サイドチャネル攻撃とその対策の原理を数学的な視点から紹介する。

2022年10月06日(木)

16:50-18:35   数理科学研究科棟(駒場) 123号室
岡本 龍明 氏 (NTT)
組織化された複雑性の新しい定量的定義について (Japanese)
[ 講演概要 ]
科学が扱う問題は、複雑性の観点で大きく3つに大別される。一つは、「単純な」問題で、これは数個の物体の力学的運動を扱うような問題である。もう一つは、「組織化されていない複雑な」問題で、ランダムに運動する非常に多数の分子の集団を扱うような問題である。最後が、「組織化された複雑な」問題で、生物や人間社会のように複雑に組織化された構成要素の集団を扱うような問題である。そのような問題の複雑さの度合いを「定量的に定義」することは大変重要な課題である。「組織化されていない複雑な」問題では、「エントロピー」がその複雑性の定量的な定義としてすでに確立している。一方、「組織化された複雑な」問題に対しては、いまだに広く受け入れられている定量的定義は確立されていない。本講演では、まず「組織化された複雑な問題」について従来提案された様々な定量的定義の問題点について述べる。次に、最近発表された新しい定量的な定義を紹介し、それが従来の定義の問題点をすべて解決していることを述べる。さらにその定義をどのように応用するかについて紹介する。なお、この講演は以下の論文に基づく。
Tatsuaki Okamoto, ‘‘A New Quantitative Definition of the Complexity of Organized Matters,’’ Complexity, Volume 2022, Article ID 1889348 (2022)
https://www.hindawi.com/journals/complexity/2022/1889348/

2022年07月07日(木)

16:50-18:35   数理科学研究科棟(駒場) 123号室
鈴木 泰成 氏 (NTT)
量子計算機の設計と制御XIII (Japanese)
[ 講演概要 ]
量子計算機の活用 II
------量子特異値変換の実装と効率

2022年06月30日(木)

16:50-18:35   数理科学研究科棟(駒場) 123号室
鈴木 泰成 氏 (NTT)
量子計算機の設計と制御XII (Japanese)
[ 講演概要 ]
量子計算機の活用I
------量子特異値変換とその応用

2022年06月23日(木)

16:50-18:35   数理科学研究科棟(駒場) 123号室
鈴木 泰成 氏 (NTT)
量子計算機の設計と制御XI (Japanese)
[ 講演概要 ]
量子計算機の誤り訂正
------量子もつれや魔法状態の生成/蒸留/テレポート

2022年06月16日(木)

16:50-18:35   数理科学研究科棟(駒場) 123号室
鈴木 泰成 氏 (NTT)
量子計算機の設計と制御X (Japanese)
[ 講演概要 ]
量子計算機の誤り訂正III
------符号上の論理クリフォード操作

2022年06月09日(木)

16:50-18:35   数理科学研究科棟(駒場) 123号室
鈴木 泰成 氏 (NTT)
量子計算機の設計と制御IX (Japanese)
[ 講演概要 ]
量子計算機の誤り訂正 II
------スタビライザー符号とトーリック符号

2022年06月02日(木)

16:50-18:35   数理科学研究科棟(駒場) 123号室
鈴木泰成 氏 (NTT)
量子計算機の設計と制御VIII (Japanese)
[ 講演概要 ]
量子計算機の誤り訂正
------スタビライザー形式

2022年05月26日(木)

16:50-18:35   数理科学研究科棟(駒場) 123号室
鈴木泰成 氏 (NTT)
量子計算機の設計と制御VII (Japanese)
[ 講演概要 ]
量子計算機の効率II
------量子計算による高速化の傍証と限界

2022年05月19日(木)

16:50-18:35   数理科学研究科棟(駒場) 123号室
鈴木泰成 氏 (NTT)
量子計算機の設計と制御VI (Japanese)
[ 講演概要 ]
量子計算機の効率
------量子計算の計算量理論的な位置づけ

2022年05月12日(木)

16:50-18:35   数理科学研究科棟(駒場) 123号室
鈴木 泰成 氏 (NTT)
量子計算機の設計と制御V (Japanese)
[ 講演概要 ]
量子計算機の制御 II
------効率と精度のトレードオフ

2022年04月28日(木)

16:50-18:35   数理科学研究科棟(駒場) 123号室
鈴木 泰成 氏 (NTT)
量子計算機の設計と制御 IV
(Japanese)
[ 講演概要 ]
量子計算機の制御 I
------孤立量子系のダイナミクスと制御

2022年04月21日(木)

16:50-18:35   数理科学研究科棟(駒場) 123号室
鈴木 泰成 氏 (NTT)
量子計算機の設計と制御 III
------量子計算の基礎 (Japanese)
[ 講演概要 ]
パウリ群に関する操作や測定の諸性質の解説。

2022年04月14日(木)

16:50-18:35   数理科学研究科棟(駒場) 123号室
鈴木 泰成 氏 (NTT)
量子計算機の設計と制御 II
------量子計算の基礎 (Japanese)
[ 講演概要 ]
量子計算の基礎の解説。量子計算を扱う上で便利な定理や枠組みの導入。

2022年04月07日(木)

16:50-18:35   数理科学研究科棟(駒場) 123号室
鈴木 泰成 氏 (NTT)
量子計算機の設計と制御 (Japanese)
[ 講演概要 ]
近年の量子物理学と情報科学の横断的研究の成果として、大規模な量子計算機や量子通信を実現できれば、いくつかの情報処理を飛躍的に加速できることが分かっている。一方、現実の技術的な制約の下で、量子情報処理を信頼性を保って実用的な規模まで拡張できるかは分かっていない。このため、実用的な量子情報処理を実現するためには、情報や数理などの枠組みに立脚した計算機の効率的な設計と制御が必要となる。この講義では量子誤り訂正やこれを組み込んだ誤り耐性量子計算機についてのトピックを中心として、実用的な規模の量子情報処理を実現する上で重要となる量子計算機の設計と制御の考え方について解説する。さらに、量子計算機の実現に向けて今後取り組まねばならない課題をひも解き、この課題に関する近年の取り組みを紹介する。
(毎週木曜日、13回を対面で行う予定)

2022年01月27日(木)

16:50-18:35   オンライン開催
相川 勇輔 氏 (三菱電機株式会社 情報技術総合研究所)
超特異楕円曲線を用いた耐量子計算機暗号の数理とその進展 (Japanese)
[ 講演概要 ]
(Zoom参加のお申し込みは下記のURLから)
 現在、我々が日常的に利用している公開鍵暗号技術として、RSA暗号や楕円曲線暗号があります。よく知られているように、素因数分解問題や群上の離散対数問題を解くことの計算量的困難性がこれらの暗号の安全性を支えています。しかしながら、1994年にShorはこれらの問題を効率的に解く量子アルゴリズムを構成しました。このことは十分な規模の量子コンピュータを使うことで、これらの暗号を解読できることを意味しています。そのため、量子コンピュータの研究開発が進展する一方で、暗号の安全性を支える問題を刷新することで、量子コンピュータによる解読にも耐えうる次世代の暗号の研究も進められています。そのような次世代暗号の候補は耐量子計算機暗号と呼ばれています。今回は、そのうちの一つである超特異楕円曲線から構成される同種写像暗号について紹介いたします。その数学的な仕組み、期待される実用上のユースケースおよび研究動向を、暗号に関する知識を仮定せずに皆様と共有させていただきます。
[ 参考URL ]
https://docs.google.com/forms/d/1WLEbsA2aQTXgdE2ynrumJOG-Z4AVWqcOLC-z42B4nPY

2022年01月13日(木)

16:50-18:35   オンライン開催
草川 恵太 氏 (NTT社会情報研究所)
格子暗号理論とその応用 (Japanese)
[ 講演概要 ]
(Zoom参加のお申し込みは下記のURLから)
格子問題の困難性を基にした暗号理論が90年代後半以降活発に研究されている。 1996年のAjtaiの平均時最悪時帰着に始まり、2005年のRegevのLWE問題から格子問題への平均時最悪時帰着、2009年のGentryの格子問題にもとづく完全準同型暗号の提案、2013年のGarg, Gentry, Haleviの暗号学的多重線形写像の提案などの大きな進展があった。
本稿では格子問題の基礎的な事項から始め、上に挙げた大きな進展の概要を解説する。
[ 参考URL ]
https://docs.google.com/forms/d/1WLEbsA2aQTXgdE2ynrumJOG-Z4AVWqcOLC-z42B4nPY

2022年01月06日(木)

16:50-18:35   オンライン開催
藤原 洋 氏 (株式会社ブロードバンドタワー)
日本政府の次期サイバーセキュリティ戦略 (Japanese)
[ 講演概要 ]
(Zoom参加のお申し込みは下記のURLから)
 2020 年代を迎えた最初の1 年に、世界はコロナ禍の影響による不連続な変化に直面した。一方で、このような危機への対応を通じ、結果として人々のデジタル技術の活用は加速し、サイバー空間は、我々の生活におけるある種の「公共空間」として、より一層の重みを持つようになってきている。
 また、この変化は、長い時間軸でみた大きな潮流を反映したものとも捉えられる。平成の時代を通じたデジタル経済の浸透は留まることなく、令和の時代に入り、デジタル庁を司令塔として、加速していくことが想定される。2020 年代は、2030 年に向けた国際的目標であるSDGsへの貢献も期待される中、我が国の経済社会が、サイバー空間と実空間が高度に融合したSociety5.0の実現へと大きく前進する「DigitalDecade」となり得ると考えられる。
 日本政府は、このような背景の下、 2021年、次期サイバーセキュリティ国家戦略を策定した。本講義では、その概要について述べる。
[ 参考URL ]
https://docs.google.com/forms/d/1I3XD63V937BT_IoqRWBVN67goQAtbkSoIKs-6hfLUAM

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