東京無限可積分系セミナー

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開催情報 土曜日 13:30~16:00 数理科学研究科棟(駒場) 117号室
担当者 神保道夫、国場敦夫、山田裕二、武部尚志、高木太一郎、白石潤一
セミナーURL https://www.ms.u-tokyo.ac.jp/~takebe/iat/index-j.html

2025年04月25日(金)

17:00-19:00   数理科学研究科棟(駒場) 056号室
大久保 直人 氏 (青山学院大学 理工学部) 17:00-18:00
クラスター代数とワイル群の双有理表現 (JAPANESE)
[ 講演概要 ]
Fomin-Zelevinskyにより導入されたクラスター代数は,クラスター変数と係数によって記述される可換環の一種であり,その生成系は変異という操作によって定義される.変異とは,箙・クラスター変数・係数の三つ組からなる種に対して新しい種を得る操作である.変異によって新たに得られるクラスター変数は元のクラスター変数と係数の有理式となり,新たに得られる係数は元の係数の有理式となる.本講演では,変異を用いたアフィン・ワイル群の双有理表現の系統的な構成法について解説する.このようにして得られた双有理表現は,後半の講演で見るように様々なq-パンルヴェ方程式の由来となる.この講演の内容は鈴木貴雄氏(近畿大)との共同研究,および増田哲氏(青学大),津田照久氏(青学大)との共同研究に基づく.
鈴木 貴雄 氏 (近畿大学 理工学部) 18:00-19:00
ワイル群の表現によるq-ガルニエ系の一般化 (JAPANESE)
[ 講演概要 ]
q-ガルニエ系は,坂井によってモノドロミー保存変形のq-類似として提唱された.その後,長尾・山田はq-ガルニエ系をパデ法を用いて詳しく調べ,更にその変奏(シュレジンガー変換のq-類似に相当する)を与えた.本講演では,前半の講演で構成したアフィン・ワイル群の双有理表現を用いて,q-ガルニエ系,その変奏及びそれらの一般化を系統的に構成する.また時間に余裕があれば,ラックス形式やq-超幾何級数による特殊解についても触れる.この講演の内容は大久保直人氏(青学大)との共同研究に基づく.