東京無限可積分系セミナー

過去の記録 ~04/19次回の予定今後の予定 04/20~

開催情報 土曜日 13:30~16:00 数理科学研究科棟(駒場) 117号室
担当者 神保道夫、国場敦夫、山田裕二、武部尚志、高木太一郎、白石潤一
セミナーURL https://www.ms.u-tokyo.ac.jp/~takebe/iat/index-j.html

2006年05月27日(土)

13:30-16:00   数理科学研究科棟(駒場) 117号室
首藤 啓 氏 (首都大学東京理工学研究科) 13:30-14:30
複素WKB理論を用いた非可積分系の量子トンネル現象の解析
[ 講演概要 ]
インスタントン軌道により記述される1次元系のトンネル効果とは対照的に、多数の複素経路が関与することが非可積分系のトンネル効果の特徴である。
(1)簡単な離散写像系(エノン写像)においては,この複素軌道はジュリア集合と密接な関係があること、
(2)トンネル軌道の選別に,完全WKB解析の手法(特に高階微分方程式に対する)が有効であること、
などを示す。
南 和彦 氏 (名古屋大学多元数理科学研究科) 15:00-16:00
可解模型、特に six-vertex 模型におけるフラクタル構造と、確率過程との関連
[ 講演概要 ]
Six-vertex 模型は数理的には量子群、物質としては量子 XXZ スピン鎖に関連し、 Yang-Baxter 関係式によって対角化される可解模型の典型例である。この模型に現れるフラクタル構造、特に graph-directed IFS フラクタルについて議論し、確率過程その他との関連に言及する。