談話会・数理科学講演会

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担当者 会田茂樹,大島芳樹,志甫淳(委員長),高田了
セミナーURL https://www.ms.u-tokyo.ac.jp/seminar/colloquium/index.html

2025年06月20日(金)

15:30-16:30   数理科学研究科棟(駒場) 大講義室(auditorium)号室
池祐一 氏 (東京大学大学院数理科学研究科)
正方形杭問題と超局所層理論 (JAPANESE)
[ 講演概要 ]
正方形杭問題(square peg problem)とは「平面内の単純閉曲線が与えられたとき,その上に正方形の4頂点となる異なる4点が存在するかどうか」を問うもので,1911年にToeplitzによって提起されたが現在も未解決である.この問題はより一般に,辺の比が指定された長方形の存在を問う長方形杭問題に拡張できる.GreeneとLobbは,シンプレクティック幾何を用いて滑らかな曲線に対する長方形杭問題を肯定的に解決し,後にFloer理論におけるスペクトル不変量を用いて結果を改良した.本講演では,超局所層理論を用いると,長さ有限の単純閉曲線に対する長方形杭問題を肯定的に解決できることを紹介する.これは浅野知紘氏との共同研究に基づく.