談話会・数理科学講演会

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担当者 足助太郎,寺田至,長谷川立,宮本安人(委員長)
セミナーURL https://www.ms.u-tokyo.ac.jp/seminar/colloquium/index.html

2009年02月24日(火)

16:00-17:00   数理科学研究科棟(駒場) 002号室
お茶&Coffee&お菓子: 15:30~16:00 (コモンルーム)
次回談話会は,3月12日(木) 15:00--17:30.
講演者は,桂 利行氏(東京大学大学院数理科学研究科),
菊地文雄氏(東京大学大学院数理科学研究科)�

神保道夫 氏 (東京大学大学院数理科学研究科)
相関関数の構成要素
[ 講演概要 ]
2次元の可積分な格子模型や、それと等価な1次元量子スピンチェインは、ベーテ、オンサーガー以来多くの研究が重ねられ、詳細に調べられている。ハミルトニアンのスペクトルと並ぶ重要な物理量に相関関数がある。イジング模型や共形場理論では相関関数自身が微分方程式で特徴づけられるがこのような簡明な結果はそれ以外の場合には知られていない。イジング模型を超える代表的な例として1次元のXXZ模型がある。相関関数は多重積分であらわされ、その長距離漸近挙動の研究が近年フランスのグループにより大きく進展している。
講演の前半では、相関関数に焦点をあててこれまでの研究の歴史を概観する。結合定数や温度などのパラメータの関数として見た場合、相関関数は2つの要素的超越関数から原理的には有理的に決まっていることがわかる。後半ではこの話題を紹介したい。