談話会・数理科学講演会

過去の記録 ~04/24次回の予定今後の予定 04/25~

担当者 足助太郎,寺田至,長谷川立,宮本安人(委員長)
セミナーURL https://www.ms.u-tokyo.ac.jp/seminar/colloquium/index.html

2006年07月07日(金)

16:30-17:30   数理科学研究科棟(駒場) 123号室
お茶&Coffee&お菓子: 16:00~16:30(コモンルーム)
重定 南奈子 氏 (同志社大学)
周期的変動環境下における侵入生物の時空間パターンと伝播速度
[ 講演概要 ]
侵入生物の空間的な伝播に関する数理的研究は,Fisher (1937)の先駆的研究以来,外来植物や昆虫,伝染病などの侵入を中心に,主として一様な空間における拡散増殖モデルを用いて進められてきた.しかし,実際の自然環境は,森,林,河川,道路などの,生物にとって好適な環境と不適な環境がパッチ状に入り混じっており,決して一様な空間とはいえない.
本研究では、帯状の好適生息地と不適な生息地が交互に配列する2次元縞状 分断環境の中を、侵入生物が分布拡大する過程を拡散係数と増殖率が好適生息 地と不適生息地で異なる拡張Fisher modelを用いて記述し、それを heuristicな方法を用いて解くことにより,侵入種の分布拡大パターン,ならびに,伝播速度の数学公式を導いた.