Lie群論・表現論セミナー
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開催情報 | 火曜日 16:30~18:00 数理科学研究科棟(駒場) 126号室 |
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担当者 | 小林俊行 |
セミナーURL | https://www.ms.u-tokyo.ac.jp/~toshi/seminar/ut-seminar.html |
2025年07月08日(火)
15:30-16:30 数理科学研究科棟(駒場) 128号室
嵐 晃一 氏 (東京学芸大学)
擬対称領域上の再生核の積分表示について
嵐 晃一 氏 (東京学芸大学)
擬対称領域上の再生核の積分表示について
[ 講演概要 ]
L. Schwartz 氏によって再生核の基礎理論が1960年代に整備されている。
同時期に S. G. Gindikin 氏が第二種ジーゲル領域 $\mathcal{S}(\Omega,Q)\subset U_\mathbb{C}\times V$ のベルグマン核の明示的な積分表示を与えている。
これにより、領域上に実現される一般化ハイゼンベルク群 $G^V=U\rtimes V$ の既約ユニタリ表現が、同群のユニタリ双対に埋め込まれることが示唆される。
このような無重複性の概念は、Huckleberry–Wurzbacher 両氏による「余等方的作用」の研究、さらに小林俊行氏により提唱された「可視的作用」の視点を契機に複素幾何学的側面から再考察され、その理解は現在も深化している。
本講演では、擬対称領域(quasi-symmetric Siegel domain) に着目し、実部分空間 $W\subset V$ に対して部分群 $G^W=U\rtimes W$ の表現を考える。
このとき、無重複性が群作用の幾何学的性質、およびベルグマン空間上のユニタリ表現の無重複な既約分解によって特徴づけられるという結果についてお話しする。
L. Schwartz 氏によって再生核の基礎理論が1960年代に整備されている。
同時期に S. G. Gindikin 氏が第二種ジーゲル領域 $\mathcal{S}(\Omega,Q)\subset U_\mathbb{C}\times V$ のベルグマン核の明示的な積分表示を与えている。
これにより、領域上に実現される一般化ハイゼンベルク群 $G^V=U\rtimes V$ の既約ユニタリ表現が、同群のユニタリ双対に埋め込まれることが示唆される。
このような無重複性の概念は、Huckleberry–Wurzbacher 両氏による「余等方的作用」の研究、さらに小林俊行氏により提唱された「可視的作用」の視点を契機に複素幾何学的側面から再考察され、その理解は現在も深化している。
本講演では、擬対称領域(quasi-symmetric Siegel domain) に着目し、実部分空間 $W\subset V$ に対して部分群 $G^W=U\rtimes W$ の表現を考える。
このとき、無重複性が群作用の幾何学的性質、およびベルグマン空間上のユニタリ表現の無重複な既約分解によって特徴づけられるという結果についてお話しする。