談話会・数理科学講演会

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担当者 足助太郎,寺田至,長谷川立,宮本安人(委員長)
セミナーURL https://www.ms.u-tokyo.ac.jp/seminar/colloquium/index.html

2024年12月20日(金)

15:30-16:30   数理科学研究科棟(駒場) 大講義室号室
小薗英雄 氏 (早稲田大学基幹理工学部 / 東北大学数理科学共創社会センター)
Helmholtz-Weyl分解とその電磁流体力学方程式への応用 (日本語)
[ 講演概要 ]
3次元Euclid空間内の滑らかな境界をもつ有界領域における$L^r$-ベクトル場のHelmholtz-Weyl分解について紹介する.コンパクトRiemann多様体上の$p$-次微分形式に対するde Rham-Hodge-小平分解についてはよく知られているが,ベクトル場が滑らかとは限らないLebesgue空間に属する場合には,藤原ー森本等によって比較的最近に得られた.本講演では3次元有界領域の場合に限って,調和ベクトル場の空間を境界に接している場合と,直交している場合の2種類の境界条件によって特徴づけ,$L^r$-ベクトル場の直和分解について解説する.特に,ベクトルポテンシャルの回転によって張られる部分空間の特徴づけに焦点をあてる.応用として,第2Betti数がゼロではない領域上の電磁流体力学方程式の調和ベクトルに附随する平衡解が,漸近安定であることを明らかにする.本講演の内容は,清水扇丈氏(京都大学)と柳澤卓氏(奈良女子大学)との共同研究に基づいている.
[ 参考URL ]
https://forms.gle/QNj3fohg3ZRMD8RHA