複素解析幾何セミナー

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開催情報 月曜日 10:30~12:00 数理科学研究科棟(駒場) 128号室
担当者 平地 健吾, 高山 茂晴

2024年11月18日(月)

10:30-12:00   数理科学研究科棟(駒場) 128号室
千葉 優作 氏 (お茶の水女子大学)
Polarizations and convergences of holomorphic sections on the tangent bundle of a Bohr-Sommerfeld Lagrangian submanifold (Japanese)
[ 講演概要 ]
単位円周上の連続関数が三角多項式で近似されるように, 複素多様体において総実 (totally real) なコンパクト部分多様体上の連続関数はその近傍上の正則関数によって一様に近似される. 正則線束においても同様の近似定理が次のように考えられる. ケーラー多様体上の前量子化束 $L$ と, そのボーア・ゾンマーフェルト ラグランジュ部分多様体 $X$ 上の滑らかな関数 $f$ をとる. $f$ は $L^k|_{X}$ の自然な自明化のもと, $L^k|_{X}$ の切断とみなせる. $f$ を $L^k$ のベルグマン核により射影した正則切断を $s_{f, k}$ とおく. $s_{f, k}$ は $X$ の量子化と考えられており, $k$ を大きくすると $X$ 上 $f$ へと収束することが知られている. より強く, $s_{f, k}$ は $X$ の法ベクトル方向に定数な関数へと超局所的に収束することも示される. このような収束は, ソボレフノルムに条件を課すことで一般の正則切断列にもみられることを, 幾何学的量子化, 特に偏極の収束と関連づけて紹介したい.
[ 参考URL ]
https://forms.gle/gTP8qNZwPyQyxjTj8