複素解析幾何セミナー

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開催情報 月曜日 10:30~12:00 数理科学研究科棟(駒場) 128号室
担当者 平地 健吾, 高山 茂晴

2024年10月28日(月)

10:30-12:00   数理科学研究科棟(駒場) 128号室
松本 佳彦 氏 (大阪大学)
双曲円板からの固有調和写像とCR球面のhorizontal circles (Japanese)
[ 講演概要 ]
Poincaré-Einstein空間$X$の無限遠境界としてあらわれる共形多様体については、その共形測地線を、双曲円板から$X$への固有調和写像に関する無限遠境界値問題をもちいて特徴づける方法がある(Fine–Herfrayによる固有極小曲面をもちいた特徴づけ(2022年)を、松本がそのように書き換えた)。
同じことをCR幾何学において考えたい。本講演ではその第一歩として、複素双曲計量を備えた単位開球$B^{2n+2}$とその無限遠境界である標準CR球面$S^{2n+1}$の場合について述べる。双曲円板を定義域とする$B^{2n+2}$への固有調和写像について、それが無限遠で2次のオーダーで全測地的となるために境界値がみたすべき条件として、「horizontal circles」を含む$S^{2n+1}$の曲線群を与えるような常微分方程式がえられることを説明する。必要な計算手法の基礎は、Donnellyによる1994年の論文で与えられている。
[ 参考URL ]
https://forms.gle/gTP8qNZwPyQyxjTj8