複素解析幾何セミナー

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開催情報 月曜日 10:30~12:00 数理科学研究科棟(駒場) 128号室
担当者 平地 健吾, 高山 茂晴

2024年10月21日(月)

10:30-12:00   数理科学研究科棟(駒場) 128号室
林本 厚志 氏 (長野工業高等専門学校)
固有正則写像の連続的拡張性と正則的拡張性 (Japanese)
[ 講演概要 ]
2つの有界領域があったときに, その間の固有正則写像が, ある滑らかさで定義域を拡張できるか, もし拡張できるなら, そこからどういう結論が導き出せるか, という問題を考える. 2つの領域が$m$次元球と$n$次元球で, $m$が$n$より真に小さい場合には, 連続的に拡張できない場合があることが知られている. $n \le m \le 2n-2$の場合には, もし$C^2$級に境界を越えて拡張できたら, そのような固有正則写像は自己同型写像の差を省いて分類することができ, その結果, 正則的にも拡張できることがわかる. これはgap定理からの結論であり次元の差がさらに大きい場合にも類似の結果が知られている. これが球でない場合にはどういうことが成り立つかを調べたい. 一般複素擬楕円体は, 実解析的境界を持つ擬凸領域の代表例である. ここで話す内容は次の2つである.
1. 次元の異なる一般複素擬楕円体の間の固有正則写像で, 境界を越えて連続的に定義域を拡張できない場合がある.
2. もし, 正則的に拡張できたとしたら, 自己同型写像の差を省いてそのような写像が分類できる.
[ 参考URL ]
https://forms.gle/gTP8qNZwPyQyxjTj8