Lie群論・表現論セミナー
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開催情報 | 火曜日 16:30~18:00 数理科学研究科棟(駒場) 126号室 |
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担当者 | 小林俊行 |
セミナーURL | https://www.ms.u-tokyo.ac.jp/~toshi/seminar/ut-seminar.html |
2021年06月08日(火)
17:00-18:00 数理科学研究科棟(駒場) Online号室
甘中 一輝 氏 (理化学研究所 数理創造プログラム)
3次元コンパクト反ド・ジッター多様体の安定固有値の重複度
(Japanese)
甘中 一輝 氏 (理化学研究所 数理創造プログラム)
3次元コンパクト反ド・ジッター多様体の安定固有値の重複度
(Japanese)
[ 講演概要 ]
擬リーマン局所対称空間とは
半単純対称空間$G/H$の不連続群$\Gamma$による商多様体$\Gamma\backslash G/H$の事である。
小林俊行は擬リーマン局所対称空間の(ラプラシアンのような)内在的微分作用素のスペクトル解析の研究を創始した。古典的なリーマン多様体の設定とは異なり、擬リーマン局所対称空間のラプラシアンはもはや楕円型微分作用素ではない。
そのスペクトル解析において、Kassel・小林による先駆的研究に続き、リーマン多様体の設定とは異なる新たな現象が近年発見されつつある。例えば、Kassel・小林は$\Gamma$を変形させた時の$\Gamma\backslash G/H$の内在的微分作用素の固有値の振る舞いを研究した。特別な場合として$3$次元コンパクト反ド・ジッター多様体$\Gamma\backslash \mathrm{SO}(2,2)/\mathrm{SO}(2,1)$
の(双曲型)ラプラシアンの無限個の安定固有値を発見した([Adv.\ Math.\ 2016])。
本講演では、反ド・ジッター多様体の設定で安定固有値の重複度についての最近の結果について説明したい。
擬リーマン局所対称空間とは
半単純対称空間$G/H$の不連続群$\Gamma$による商多様体$\Gamma\backslash G/H$の事である。
小林俊行は擬リーマン局所対称空間の(ラプラシアンのような)内在的微分作用素のスペクトル解析の研究を創始した。古典的なリーマン多様体の設定とは異なり、擬リーマン局所対称空間のラプラシアンはもはや楕円型微分作用素ではない。
そのスペクトル解析において、Kassel・小林による先駆的研究に続き、リーマン多様体の設定とは異なる新たな現象が近年発見されつつある。例えば、Kassel・小林は$\Gamma$を変形させた時の$\Gamma\backslash G/H$の内在的微分作用素の固有値の振る舞いを研究した。特別な場合として$3$次元コンパクト反ド・ジッター多様体$\Gamma\backslash \mathrm{SO}(2,2)/\mathrm{SO}(2,1)$
の(双曲型)ラプラシアンの無限個の安定固有値を発見した([Adv.\ Math.\ 2016])。
本講演では、反ド・ジッター多様体の設定で安定固有値の重複度についての最近の結果について説明したい。