東京無限可積分系セミナー

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開催情報 土曜日 13:30~16:00 数理科学研究科棟(駒場) 117号室
担当者 神保道夫、国場敦夫、山田裕二、武部尚志、高木太一郎、白石潤一
セミナーURL https://www.ms.u-tokyo.ac.jp/~takebe/iat/index-j.html

2015年07月09日(木)

15:00-18:30   数理科学研究科棟(駒場) 056号室
野崎雄太 氏 (東大数理) 15:00-16:30
LMO 関手の拡張と形式的 Gauss 積分 (JAPANESE)
[ 講演概要 ]
Cheptea-葉廣-Massuyeau は,閉 3 次元多様体の LMO 不変量の拡張とし
て LMO 関手を導入した.
LMO 関手は「高々 1 個の境界成分を持つ曲面の間の Lagrangian コボルディズ
ムを射とするモノイダル圏」から「ある Jacobi 図の形式的級数を射とするモノ
イダル圏」へのテンソル積を保つ関手である.
本講演では,曲面が任意個数の境界成分を持つ場合に対する LMO 関手の拡張を
紹介する.
特に LMO 関手の構成において本質的である形式的 Gauss 積分について詳しく述
べたい.
加藤本子 氏 (東大数理) 17:00-18:30
高次元トンプソン群の相対エンド数について (JAPANESE)
[ 講演概要 ]
n 次元トンプソン群 nV (n は 1 以上の自然数)は、トンプソン群 V の一般化として Brin により 2004 年に定義された。V がカントール集合 C の自己同相群の部分群として表 されるのに対し、各 nV は C の n 個の直積の、自己同相群の部分群となっている。本講演 では nV のエンド数が 1 であること、また相対エンド数を無限大とする部分群が存在する ことについて述べる。相対エンド数を無限大とする部分群を構成する際の議論から、nV が Haagerup property を持つことが示される。また、nV がコンパクトケーラー多様体の 基本群でないことも示される。これらの結果は、V を扱った Farley の結果の拡張である。