複素解析幾何セミナー

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開催情報 月曜日 10:30~12:00 数理科学研究科棟(駒場) 128号室
担当者 平地 健吾, 高山 茂晴

2013年06月17日(月)

10:30-12:00   数理科学研究科棟(駒場) 126号室
上原 崇人 氏 (新潟大学)
有理曲面上の自己同型写像のエントロピー (JAPANESE)
[ 講演概要 ]
複素曲面上の自己同型写像による力学系については, 位相的エントロピーとの関係において近年多くの研究がなされている. エントロピー正の写像を許容する曲面は, K3 曲面, エンリケス曲面, 複素トーラス, そして有理曲面のいずれかになることが S. Cantat により示された. これら曲面の中で有理曲面に対しては, 具体例さえもほとんど知られていない状況であったが, 最近いくつかの結果が示されてきた. そこで本講演では, 有理曲面上の自己同型写像に関して得られた結果について紹介する. 具体的には, 「軌道データ」と呼ばれる概念を用いた写像の構成方法について紹介し, 特に写像がカスプ反標準曲線を保つ場合に, 構成された写像の性質について解説する. また, 写像のエントロピーと Salem 数とよばれる代数的整数が関連していることを紹介していく.