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Author Citations for Y. Kawahigashi on MathSciNet
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UCLAで書いた東大の修士論文.今となってはたいしたことはない. かなり強い仮定がついているのだが,某氏がこの論文の結果を使えば無条件解決できると言って,「えーっ」と思ったが,向こうの間違いだった.1986年暮れにMac上のTeXで書いた.私の論文は最初から全部TeXである.
[2] Y. Kawahigashi, One-parameter automorphism groups of the hyperfinite
type II1 factor,
J. Operator Theory
25 (1991), 37-59.
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JOT website
MathSciNet
わりと評判がよくて気にいっている.Katayama-Sutherland-Takesaki の分類定理でもこれを使っている.ただ,レフェリーと印刷がめちゃくちゃ遅くてまいった.書いたのは,1988年なのに出るまで5年かかった.レフェリーレポートなしでアクセプトされた.ちゃんと読んでいないのでは,と思う.(上の1991年というのは,JOTがいんちきの日付をつけてごまかしているのだ.)
[3] Y. Kawahigashi,
One-parameter automorphism groups of the injective II1
factor arising from the irrational rotation C*-algebra,
Amer. J. Math. 112 (1990), 499-524.
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JSTOR
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初期の論文の中でベスト. あとでBerkeleyに行けたのはこの論文のおかげだと思う.C*環の人にも受けた.IHESのアパートで1988年11月の朝,ヨーグルトを食べていたときに,最後の難関をクリアした.
[4] Y. Kawahigashi,
One-parameter automorphism groups of the injective
II1 factor with Connes spectrum zero,
Canad. J. Math.
43 (1991), 108-118.
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CJM site
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ここまでがUCLAの博士論文. これはテクニカルなネタだが,気に入っている. Collège de Franceのセミナーで, 上の[2]について,絶対にもっと強い形で成り立つ,とConnesに言われたが,そうではないことを示した. ある日IHESの階段を降りようとした瞬間に証明できた.
[5] Y. Kawahigashi, C. E. Sutherland, M. Takesaki,
The structure of the automorphism group of an injective factor
and the cocycle conjugacy of discrete abelian group actions,
Acta Math.
169 (1992), 105-130.
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Project Euclid
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1989年,IHES/Mittag-Leffler Instituteでやった. SutherlandがRohlinのlemmaをうまく使ったのをよくおぼえている.IIIλ, III1, III0の順にやった.ここまでが院生時代の論文.長期にわたって引用される論文になってよかった.
[6] Y. Kawahigashi, M. Takesaki,
Compact abelian group actions on injective factors,
J. Funct. Anal.
105 (1992), 112-128.
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ScienceDirect
MathSciNet
1989年夏に北海道大学に出張してやった.夏でわりと暑かった.方針ははっきりしていたが実行するのはいろいろめんどうくさい.
[7] Y. Kawahigashi,
Cohomology of actions of discrete groups on factors of type II1,
Pacific J. Math.
149 (1991), 303-317.
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Project Euclid
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東大の論文博士用.今から思えばたいしたことはない.
[8] Y. Kawahigashi,
Automorphisms commuting with a conditional expectation
onto a subfactor with finite index,
J. Operator Theory
28 (1992), 127-145.
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JOT website
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Subfactor"転向"第一作だが,私のsubfactor series中一番の駄作. 同じ頃Loiが似た話をやっていて完全に負けた.それなのに一時的にはけっこう引用された.
[9] Y. Kawahigashi,
Group actions on injective factors,
"Current Topics in Operator Algebras", World Scientific Publishing,
(1991), 2-12.
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MathSciNet
ICM-90のサテライトコンファレンス(奈良)の記録.
[10] Y. Kawahigashi,
On flatness of Ocneanu's connections on the Dynkin diagrams
and classification of subfactors,
J. Funct. Anal.
127 (1995), 63-107.
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ScienceDirect
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私の初期の subfactor 論文の中で,もっともよく引用された論文. 私はtechnicalなことが好きだが,初期の仕事のconceptualなことの中では,この論文のorbifold constructionが一番受けた.しかし本当はこの論文の中で一番好きなのは符号を決定するきわめてtrickyなinductionである. 書いたのは1990年の12月.レフェリーが派手に遅れた.最近テンソルネットワークとの新しい関連が出てきた.
[11] M. Izumi, Y. Kawahigashi,
Classification of subfactors with the principal
graph Dn(1),
J. Funct. Anal.
112 (1993), 257-286.
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ScienceDirect
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OcneanuのICM-90招待講演での分類表が間違っていることを示した. 1991年春の日本数学会の時に,泉君にあれは間違っているといわれて呆然とした. しかし,すぐに泉君の反例の計算に出てくるparameterはConnes obstructionであることに気付いて一般にできた.
[12] Y. Kawahigashi,
Exactly solvable orbifold models and subfactors,
"Functional Analysis and Related Topics",
Lect. Notes in Math. 1540, Springer Verlag, (1992), 127-147.
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Springer LINK
MathSciNet
91年京都の吉田耕作追悼コンファレンスの記録.新しい例を多めに書いたつもり. 私は東大では吉田耕作の孫弟子である.
[13] D. E. Evans, Y. Kawahigashi,
Orbifold subfactors from Hecke algebras,
Commun. Math. Phys. 165 (1994), 445-484.
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Project Euclid
MathSciNet
Evansとの共著第1号.CMP第1号でもある. 上の[10]のpreprintを書いたときは,まったくad hocな論法のつもりだったが, ICM-90のあと京大数理研にいたEvansはすぐに,これは一般的な論法だと言った. 1991年,湾岸戦争が始まった日だった. これでsubfactorのorbifold constructionが一般的方法として確立できた. たくさんコンピュータで数値実験したのが印象に残っている. Yang-Baxterを使ったtrickyなinductionが好き.
[14] Y. Kawahigashi,
Centrally trivial automorphisms and an analogue of Connes's χ(M)
for subfactors,
Duke Math. J.
71 (1993), 93-118.
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Porject Euclid
MathSciNet
Orbifold constructionに現れる自己同型が解析的に特別なものである, というのは 1991年夏から知っていた. その秋にJonesから,それはrelative χにあたるものだ,と言われてBerkeleyでやった.うまく行ったと思う.これはもろに解析.
[15] D. E. Evans, Y. Kawahigashi,
From subfactors to 3-dimensional topological quantum field
theories and back --- a detailed account of Ocneanu's theory ---,
Internat. J. Math.
6 (1995), 537-558.
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IJM website
MathSciNet
Ocneanuネタ.1992年5月にSwanseaに行った時の仕事. このときはBritish Councilのお金で行ったので,私はイギリスに関係ある文化人(?)として大使館のリストに載り, 後にメージャー首相が来日した際,イギリス大使館のティーパーティーに呼ばれた.
[16] D. E. Evans, Y. Kawahigashi,
Subfactors and conformal field theory,
"Quantum and non-commutative analysis",
Kluwer Academic (1993), 341-369.
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MathSciNet
1992年夏の荒木不二洋先生60歳記念コンファレンスの記録. 出たのはEvansで私はその時別の学会でフランスにいた.
[17] D. E. Evans, Y. Kawahigashi,
The E7 commuting squares produce D10 as principal graph,
Publ. RIMS Kyoto Univ. 30 (1994), 151-166.
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EMS
MathSciNet
Zuberの予想を解いた.計算はうまく行ったが,方法はもろに泉君のマネでひたすら計算するだけ. Berkeleyでやった. なぜこのような結果になるかと言う「理由」は,2年後のOcneanuの仕事で明らかになった. Modular invariantとの関連の先駆的な例.
[18] Y. Kawahigashi,
Classification of paragroup actions on subfactors,
Publ. RIMS Kyoto Univ. 31 (1995), 481-517.
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EMS
MathSciNet
Fusion ruleの計算はうまく行ったが一般論は長すぎた. 北海道大学に集中講義で行ったときに最初のところができて,最後は下の谷口シンポジウム(竹崎正道先生60歳記念)の最中にできた. GHJ subfactorに関する考察はここで始めたことが,Ocneanu, Xuの仕事を経て,あとあと重要になったと思う.
[19] Y. Kawahigashi,
Paragroups and their actions on subfactors,
"Subfactors", World Scientific (1994), 64-84.
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MathSciNet
上記,1993年の谷口シンポジウムの記録.例をていねいに書いたつもり. ある計算ができて講演に入れようと思ったのだが,講演前日にHaagerupからそんなことは成り立たないはずだ,99.9%確かである,と言われたので講演に入れなかった.しかし私の方が正しかったので,この記録にはちゃんと入れてある.
[20] Y. Kawahigashi,
Paragroups as quantized Galois groups of subfactors,
Sugaku Exp.
9 (1996), 21-35.
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MathSciNet
岩波「数学」に書いた解説の英訳.ほかに基礎をきちんと書いたものがなかったので,ちゃんと書いたつもり. 日本語版が出たのは1993年で英語版はすぐ自分で訳したのに印刷がやたらに遅い.
[21] D. E. Evans, Y. Kawahigashi,
On Ocneanu's theory of asymptotic inclusions for subfactors,
topological quantum field theories and quantum doubles,
Internat. J. Math.
6 (1995), 205-228.
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IJM website
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これもOcneanuネタ.1993年秋にSwanseaでやった. 帰国の日が迫って時間切れになりそうだったが,最後のところでうまく決まった.
[22] Y. Kawahigashi, Orbifold subfactors, central sequences, and the relative
Jones invariant kappa,
Internat. Math. Res. Notices
1995 (1995), 129-140.
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Oxford
website
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Orbifold constructionでのflatnessに対するobstructionを解析的にとらえた. 1994年1月城崎からの帰りの電車の中でできた. 解析的なAppendixはその後2月にOberwolfachで帰る日の朝にできた.
[23] Y. Kawahigashi, Classification of approximately inner automorphisms
of subfactors,
Math. Ann. 308 (1997), 425-438.
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Springer LINK
MathSciNet
1995年春に,Fields Instituteでやった.わりときれいにできたと思うがあまり応用はない.
[24] D. E. Evans, Y. Kawahigashi,
"Quantum symmetries on operator algebras",
Oxford University Press, 1998. xvi+829 pp.
MathSciNet
Oxford University Pressの本. 最初に頼まれたのは1993年.実際に書くのに3年かかった. 848ページで,LaTeXソース2.5メガバイト,dvi fileは3.8メガバイト.私の担当は主に,5章,9〜15章.
[25] D. E. Evans, Y. Kawahigashi,
Orbifold subfactors from Hecke algebras II,
Commun. Math. Phys. 196 (1998), 331-361.
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funct-an/9702018
Springer LINK
MathSciNet
1996年の春,Swanseaでやった. Combinatorialな計算の嵐.書くのがとっても遅れた.絵が多くてタイプするのがめんどうだった.
[26] Y. Kawahigashi, Quantum doubles and orbifold subfactors,
"Operator Algebras and Quantum Field Theory",
S. Doplicher, R. Longo, J. Roberts,
L. Zsido eds, International Press (1997), 271-283.
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MathSciNet
ローマの1996年のコンファレンスのproceedings.大規模でいいコンファレンスだった. Paragroupをわかっていない人があまりに多いので,解説としてていねいに書いたつもり. かなりの部分は,本[24]のIntroductionとしても読める.
[27] Y. Kawahigashi, Subfactors and paragroup theory,
"Operator Algebras and Operator Theory",
Contemp. Math. 228 (1998), 179-188.
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MathSciNet
上海のコンファレンスのproceedings. このproceedingsは序文が中国語で面白い.「非交換数学的重要性日益増加」とか.
[28] Y. Kawahigashi, Quantum Galois correspondence for subfactors,
J. Funct. Anal.
167 (1999), 481-497.
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ScienceDirect
MathSciNet
1997年春にデンマークで始めた.その後日本でまとめて,1998年初めに拡張した. 下の論文との関係で速く書けと言われていたが,書くのがとっても遅れた. でもレフェリーは速かった.思ったほど下の論文には役に立たなかった.
[29] J. Böckenhauer, D. E. Evans, Y. Kawahigashi,
On α-induction, chiral generators and modular invariants for subfactors,
Commun. Math. Phys. 208 (1999), 429-487.
PDF file
math.OA/9904109
Springer LINK
MathSciNet
1998年の春と秋にイギリスでやった.ここまでの論文中最長のもの. OcneanuとXuのやっていることは見掛けはまったく違うが,同じもののはずだ,というEvansの洞察で始まった. 両方とも私の[18]の例が元になっているのに,私はまったく気づいていなかった. それは私は最初DHR理論が全然わかっていなかったからだ. Algebraic quantum field theory の方向にシフトした1本目. 最近の一連の仕事の基礎になる重要論文.多くの応用がある.
[30] Y. Kawahigashi, R. Longo, M. Müger,
Multi-interval subfactors and modularity of representations
in conformal field theory,
Commun. Math. Phys. 219 (2001), 631-669.
PDF file
math.OA/9903104
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MathSciNet
これは完全に algebraic quantum field theory. 1998年秋から1999年初めにかけてローマでやった基本的な結果. 最近のすべての仕事の元になっており,私の結果の中で一番役に立つ. Longoは1997年秋に私がローマに行ったときからこういうことをしようと言っていたが, 私に基礎的な知識が欠けていたので1997年にはできなかった. 1997年の秋は向こうで初歩から勉強をして過ごした. その勉強は[29], [31]でも役だってよかった.Longoはえらい.
[31] J. Böckenhauer, D. E. Evans, Y. Kawahigashi,
Chiral structure of modular invariants for subfactors,
Commun. Math. Phys. 210 (2000), 733-784.
PDF file
math.OA/9907149
Springer LINK
MathSciNet
2つ上の[29]の続き.またしてもとっても長い論文.ページ数は[29]よりわずかに短い.[29]の手法でできるところまでやった.
[32] J. Böckenhauer, D. E. Evans, Y. Kawahigashi,
Longo-Rehren subfactors arising from α-induction,
Publ. RIMS Kyoto Univ. 37 (2001), 1-35.
PDF file
math.OA/0002154
EMS
MathSciNet
1999年の秋にCardiffでやった.ほいほいできた.そこそこ役に立つ.
[33] Y. Kawahigashi, Braiding and nets of factors on the circle,
"Operator Algebras and Applications", H. Kosaki, ed.
Adv. Stud. Pure Math. 38, (2004), 219-228.
PDF file
MathSciNet
九州で開かれた1999年の日米セミナーのproceedings用の原稿.書くのがとっても遅れた.
[34] Y. Kawahigashi, Braiding and extensions of endomorphisms of subfactors,
"Mathematical Physics in Mathematics and Physics", R. Longo ed.,
The Fields Institute Communications 30,
AMS Publications, (2001), 261-269.
PDF file
MathSciNet
2000年のSienaのコンファレンスのproceedings用の原稿.いいコンファレンスだった.
[35] Y. Kawahigashi, Generalized Longo-Rehren subfactors and α-induction,
Commun. Math. Phys. 226 (2002), 269-287.
PDF file
math.OA/0107127
Springer LINK
MathSciNet
ローマとMSRIでやった.やっと書いた.半分くらいAQFT.
[36] Y. Kawahigashi, R. Longo,
Classification of local conformal nets: Case c < 1,
Ann. of Math.
160 (2004), 493-522.
PDF file
math-ph/0201015
Annals Website
MathSciNet
これもAQFT.2001年秋にローマでやった.これまでやっていたことがすべて合わさってきれいにうまくいった. たぶん私の結果の中でもっとも有名なもの. 難しい部分は[29], [30], [31]ですんでいるので,あまり技術的に難しいことはやっていない.3週間のローマ滞在中にできた.
[37] Y. Kawahigashi, Conformal quantum field theory and subfactors,
Acta Math. Sin. 19 (2003), 557-566.
PDF file
Springer LINK
MathSciNet
2001年秋の中国のコンファレンスのproceedings用.この雑誌の特別号らしい. ものすごく豪華なコンファレンスだった.
[38] Y. Kawahigashi, N. Sato, M. Wakui,
(2+1)-dimensional topological quantum field
theory from subfactors and Dehn surgery formula for 3-manifold invariants,
Adv. Math.
195 (2005), 165-204.
math.OA/0208238.
ScienceDirect
MathSciNet
ほとんど共著者二人のがんばりによるもので,私の貢献はごくわずか.
[39] Y. Kawahigashi, Classification of operator algebraic conformal field theories,
"Advances in Quantum Dynamics", Contemp. Math.
335 (2003), 183-193.
PDF file
math.OA/0211141
MathSciNet
これも proceedings 用.アメリカ数学会だ.
[40] Y. Kawahigashi, R. Longo,
Classification of two-dimensional local conformal nets with c < 1
and 2-cohomology vanishing for tensor categories,
Commun. Math. Phys. 244 (2004), 63-97.
PDF file
math-ph/0304022
Springer LINK
MathSciNet
2002年に主にローマでやった.結果はきれいだと思うが計算がとってもめんどうくさい. すばやくアクセプトされた.もっと簡単な一般論でできるのでは,ということがずっと気になっていたがそういうことはできないことが後に示された.
[41] Y. Kawahigashi, Subfactor theory and its applications
--- operator algebras and quantum field theory ---,
"Selected Papers on Differential Equations Analysis",
Amer. Math. Soc. Transl. 215, Amer. Math. Soc. (2005), 97-108.
PDF file
MathSciNet
日本数学会の「数学」の記事 54巻 (2002), 337-347の英訳.
[42] Y. Kawahigashi, Topological quantum field theories and operator algebras,
"Quantum Field Theory and Noncommutative Geometry",
Lect. Notes in Phys. 662, Springer Verlag, (2005), 241-253.
PDF file
math.OA/0306112
Springer LINK
MathSciNet
仙台でのworkshopのproceedings用原稿.
[43] Y. Kawahigashi, Classification of operator algebraic conformal field theories
in dimensions one and two,
"XIVth International Congress on Mathematical Physics", 476-485,
World Scientific (2005).
PDF file
math-ph/0308029
MathSciNet
LisbonでのICMPのproceedings用原稿. ICMPは初参加だった.
[44] Y. Kawahigashi, R. Longo,
Noncommutative spectral invariants and black hole entropy,
Commun. Math. Phys. 257 (2005), 193-225.
PDF file
math-ph/0405037
Springer LINK
MathSciNet
2004年春にローマでやった.ほんとにブラックホールの研究をしてるんですか,と人から聞かれたが,私がやったのは級数のオーダーの評価のところだ.簡単にできた.非可換幾何関連の一作目とも言える.
[45] Y. Kawahigashi, R. Longo,
Local conformal nets arising from framed vertex operator algebras,
Adv. Math. 206 (2006), 729-751.
PDF file
math.OA/0407263
ScienceDirect
MathSciNet
2004年春にローマでやった.2005年春にローマで改良して自己同型群が本当にモンスターであることを示せてよかった. かなり役に立つ結果だ.
[46] Y. Kawahigashi, R. Longo, U. Pennig, K.-H. Rehren,
Classification of non-local chiral CFT with c<1,
Commun. Math. Phys. 271 (2007), 375-385.
PDF file
math.OA/0505130
Springer LINK
MathSciNet
2004年の暮れのゲッチンゲンと2005年春のローマでやった.中心は組み合わせ論的なテクニックである. 後から増えた共著者PennigはRehrenの弟子だ.彼はその後別の話題に転向して活躍している.
[47] Y. Kawahigashi, Conformal field theory and operator algebras,
"New Trends in Mathematical Physics", Springer (2009), 345-356.
PDF file
arXiv:0704.0097
Springer LINK
ICMP-2006 (Rio de Janeiro)の全体講演の記録.リオデジャネイロはよいところだった.
[48] S. Carpi, Y. Kawahigashi, R. Longo,
Structure and classification of superconformal nets,
Ann. Henri Poincaré 9 (2008), 1069-1121.
arXiv:0705.3609
Springer LINK
MathSciNet
2006, 2007年にローマでやった.やるべきことは明白だが実行するのはかなり大変.Carpiがよくがんばってくれた.最近のいろいろな結果に役に立つ.
[49] Y. Kawahigashi, Superconformal field theory and operator algebras,
"Noncommutativity and Singularities", Adv. Stud. Pure Math.
55, (2009), 69-81.
PDF file
MathSciNet
2006年のMSJ-IHES conferenceのproceedings用.久しぶりのIHESだった.
[50] S. Carpi, R. Hillier, Y. Kawahigashi, R. Longo,
Spectral triples and the super-Virasoro algebra,
Commun. Math. Phys. 295 (2010), 71-97.
arXiv:0811.4128
Springer LINK
MathSciNet
ローマの皆さんのおかげで完成した.私は全く非可換幾何の専門家ではないが,これはかなり非可換幾何.
[51] Y. Kawahigashi, From operator algebras to superconformal field theory,
J. Math. Phys. 51 (2010),
015209.
arXiv:1003.2925
AIP website
MathSciNet
JMP 50周年記念特集号の招待論文. Super moonshine の証明を書いていなかったのでこの機会にきちんと書いて入れた.
[52] S. Carpi, Y. Kawahigashi, R. Longo,
On the Jones index values for conformal subnets,
Lett. Math. Phys. 92 (2010), 99-108.
arXiv:1002.3710
Springer LINK
MathSciNet
だいぶ前から知っていた簡単なことだがちゃんと書けと言われたので,ちゃんと計算して書いた.すぐ載った.
[53] S. Carpi, Y. Kawahigashi, R. Longo,
How to add a boundary condition,
Commun. Math. Phys. 322 (2013), 149-166.
arXiv:1205.3924
Springer LINK
MathSciNet
私としては同じペースで研究しているつもりだが,共著者の都合や出版社の 印刷のスピードのせいで上と間隔があいた.これはきれいにできたと思ったが,あまり応用はなかった.
[54] S. Carpi, R. Hillier, Y. Kawahigashi, R. Longo, F. Xu,
N=2 superconformal nets,
Commun. Math. Phys.
336 (2015), 1285-1328.
arXiv:1207.2398
Springer LINK
MathSciNet.
長い間あちこちで話していたもの.かなり複雑で書くのにも時間がかかった. 私の論文の中で共著者が一番多い.
[55] Y. Kawahigashi, N. Suthichitranont,
Construction of holomorphic local conformal framed nets,
Internat. Math.
Res. Notices 2014 (2014), 2924-2943.
arXiv:1212.3771
Oxford University Press
MathSciNet
自分の学生と共著論文は書かないポリシーだったが初の例外.やるべきことは明らかだがいろいろ代数的にめんどうくさい.
[56] Y. Kawahigashi, Y. Ogata, E. Størmer,
Normal states of type III factors,
Pacific J. Math.
267 (2014), 131-139. arXiv:1301.5737
Pacific Jouranl Site
MathSciNet
上までの流れとは別の話題のもの.それは共著者のおかげだ.珍しい組み合わせの共著者になった.
[57] M. Bischoff, Y. Kawahigashi, R. Longo, K.-H. Rehren,
Phase boundaries in algebraic conformal QFT,
Commun. Math. Phys.
342 (2016), 1-45.
arXiv:1405.7863
Springer LINK
MathSciNet
いくつか並行で書いていたものの一つ.これが一番先に完成した.レフェリーに1年半かかった.
[58] M. Bischoff, Y. Kawahigashi, R. Longo, K.-H. Rehren,
Tensor categories and endomorphisms of von Neumann algebras
(with applications to Quantum Field Theory),
SpringerBriefs
in Mathematical Physics Vol. 3, 2015. x+94 pp.
arXiv:1407.4793
Springer LINK
MathSciNet
これは[57]とセットの論文.長くなったので別の論文にした.単行本で出た. アクセプトされて出版契約にサインした後で,題名を変えろとSpringerに言われたので変えた.
[59] M. Bischoff, Y. Kawahigashi, R. Longo,
Characterization of 2D rational local conformal nets and its boundary conditions: the maximal case,
Doc. Math.
20 (2015), 1137-1184.
arXiv:1410.8848
Doc. Math. Site
MathSciNet
2014年春ごろからあちこちで話していたものだがやっと完成した.結構きれいにできたと思う.
[60] S. Carpi, Y. Kawahigashi, R. Longo, M. Weiner,
From vertex operator algebras to conformal nets and back,
Mem. Amer. Math. Soc.
254 (2018), no. 1213, vi+85 pp.
arXiv:1503.01260
AMS Site
MathSciNet
何年も前からやっていたが,最後で結果が大幅に強化されてついに完成した. 10年以上多くの人が目指していたもの.私の論文中最長のもの.その後多くの人たちが参入してこの話題は大きく発展している.
[61] Y. Kawahigashi, Conformal field theory, tensor categories and operator algebras,
J. Phys. A
48 (2015), 303001 (57 pages).
arXiv:1503.05675
IOP site
MathSciNet
東大での講義に基づく講義録.某社から薄い本で出版しようかと思っていたが,J. Phys. A がうちに出してくれと言ってきたので出した.ちゃんとレフェリーはされた.
[62] Y. Kawahigashi, A remark on gapped domain walls between topological phases,
Lett. Math. Phys.
105 (2015), 893-899.
arXiv:1504.01088
Springer LINK
MathSciNet
文字通りの "a remark". かかった時間も論文の長さも私の最短記録. Phys. Rev. Lett.に出た論文の核となる予想を見て,絶対に間違っていると思った. すぐに反例は見つかった.初めてarXivのStrongly Correlated Electronsに論文を出した.
[63] Y. Kawahigashi,
A relative tensor product of subfactors over a modular tensor category,
Lett. Math. Phys.
107 (2017), 1963-1970.
arXiv:1612.03549
Springer LINK
MathSciNet
Santa BarbaraのMicrosoft Station Qでやった.Santa Barbaraはよいところだ.
[64] Y. Kawahigashi,
The relative Drinfeld commutant of a fusion category and α-induction,
Internat. Math.
Res. Notices 2019 (2019), 6304-6316.
arXiv:1706.06816
Oxford website
MathSciNet
Newton研究所でやった.Cambridgeはこのプログラムで3週間ずつ3回行った.
[65] Y. Kawahigashi,
Conformal field theory, vertex operator algebras and operator algebras,
Proceedings of the International Congress of Mathematicians,
Vol. III, 2597-2616, World Scientific, Rio de Janeiro, 2018.
arXiv:1711.11349
ICM site
MathSciNet
ICM招待講演の記録.最近20年分の仕事(≒本[24]の後の仕事)をまとめて書いた.
[66] Y. Kawahigashi,
A remark on matrix product operator algebras, anyons and subfactors,
Lett. Math. Phys.
110 (2020), 1113-1122.
arXiv:1907.12169
Springer LINK
MathSciNet
これもMicrosoft Station Qでやった. 物性物理の人たちの最近話題の論文は,作用素環で昔から研究されていることで理解できるという趣旨.
[67] Y. Kawahigashi,
Projector matrix product operators, anyons and higher relative commutants of subfactors,
Math. Ann. 387 (2023), 2157-2172.
arXiv:2102.04562
Springer LINK
MathSciNet
コロナでうちにこもって人の論文を読んでいたらできた. なんとなくこんなことが成り立つのでは,と思っていたことがきちんとできてよかった.
[68] Y. Kawahigashi,
Two-dimensional topological order and operator algebras,
Internat. J. Modern Phys. B 35 (2021), 2130003 (16 pages).
arXiv:2102.10953
World Scientific
MathSciNet
依頼されて書いたレビュー論文.このジャーナルは初めてだ.
[69] Y. Kawahigashi,
A characterization of a finite-dimensional commuting square producing a subfactor of finite depth,
Internat. Math.
Res. Notices 2023 (2023), 8419-8433.
arXiv:2111.14332
Oxford website
MathSciNet
この内容は[67]を書いた時から気になっていた.落ち着いて考えてみたら難しくなかった.
[70] Y. Kawahigashi,
α-induction for bi-unitary connections,
Quantum Topol. (to appear)
arXiv:2302.05577
EMS website
これも前から気になっていたことだ.コロナの規制が緩和されて海外出張しているうちにうまくできた.
[71] D. E. Evans and Y. Kawahigashi,
Subfactors and mathematical physics,
Bull. Amer. Math. Soc.
60 (2023), 459-482.
arXiv:2303.04459
AMS website
MathSciNet
アメリカ数学会から依頼されて書いたJones追悼の解説論文.
[72] V. Benedetti, H. Casini, Y. Kawahigashi, R. Longo, and J. M. Magan,
Modular invariance as completeness,
arXiv:2408.04011
Longo 以外の3人はアルゼンチンの物理学者.オンラインのやり取りだけで,彼らに直接会ったことはない.Longo と昔やっていたことが最新の物理の話題に応用できると言われて共同研究が始まった.
[73] Y. Kawahigashi,
Flatness of α-induced bi-unitary connections and
commutativity of Frobenius algebras,
arXiv:2408.05501
Rome で基本的な場合ができて,北京で拡張の方針を思いついて,Berkeley で拡張を実行した.
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