東京大学 / 数理科学研究科 / 講義

複素解析学 1+演習(2006年10月開講)

Last updated Feb. 5, 2007

LA

担当 平地健吾 ([my last name]@ms.u-tokyo.ac.jp)  
TA  松尾信一郎 (exotic (at) ms.u-tokyo.ac.jp)
   塚本泰三

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教科書は Lars Ahlfors (左の写真)著 Complex analysis またはその和訳

場所:1212教室
時間:金曜3, 4限 13:00〜16:10(演習は5限16:20〜17:50)

1月30日の講義内容

・ A. N. Varchenko and P. I. Etingof: Why the Boundary of a Round Drop Becomes a Curve of Order Four の1から3章を解説します。
この本は AMS から無料でダウンロードできます。5章以降は見た目より難しい。
・演習問題のファイル pdftexファイル; 解答のファイル pdftexファイル
1月26日の講義内容

・留数計算その2:主値積分、Logの分枝を用いた計算
・共役調和関数の存在
・演習問題のファイル pdftexファイル
1月12日の講義内容

・Laurent展開の存在と留数の定義
・留数定理:1点とhomotopicな閉曲線の場合と境界が連続微分可能な曲線である場合
・偏角の原理とルーシェの定理
・留数計算その1:三角関数の有理式の定積分、有理関数の定積分
・演習問題のファイル pdftexファイル; 解答のファイル pdftexファイル
12月22日の講義内容

・領域内の曲線がhomotopicであることの定義; homotopyは同値関係である
・γとμがhomotopicであることとγーμが1点とhomotopicであることは同値
・1点とhomotopicである曲線に対するCauchyの積分定理
・単連結領域の定義;星形領域は単連結
・単連結領域上では正則関数は原始関数をもつ
・単連結性と穴のない領域の関係 (同値性の説明のみ)
・演習問題のファイル pdftexファイル
12月15日の講義内容

・1212教室、13:00--16:00の予定
12月8日の講義内容

・正則関数の零点の個数を対数微分の積分で表示する
・定数でない正則写像は局所的にはn対1である
・定数でない正則写像は開写像である
・正則写像の逆写像定理
・最大値の原理
・シュワルツの補題
・円板を円板にうつす双正則写像は一次変換である
・演習問題のファイル pdftexファイル
12月1日の講義内容

・弧状連結であれば連結であり、開集合であればその逆も正しいことの証明
・孤立特異点の分類
・Riemannの除去可能特異点定理
・真性特異点でのCasorati-Weierstrassの定理
・Riemann球面に値をとる正則関数は有理型関数である
・無限遠点での正則性と極の定義
・Riemann 球面全体で定義された有理型関数は有理関数である
・演習問題のファイル pdftexファイル; 解答のファイル pdftexファイル
11月17日の講義内容

・モレラの定理
・Greenの公式を用いた、正則と限らないC^1関数へのCauchyの積分表示の一般化(重積分を含む)
・Taylorの定理;剰余項の線積分による表示;ベキ級数展開の収束
・Wierstrassの二重級数定理
・正則関数の零点の位数;定数でない正則関数の零点は有限位数である
・コーシーの評価とその応用:リュービルの定理と代数学の基本定理
・演習問題のファイル pdftexファイル; 解答のファイル pdftexファイル
11月10日の講義内容

・複素積分をもちいた対数の定義
・星形領域の閉曲線に関するコーシーの積分表示と回転数
・回転数は整数であり曲線のきめる領域上で定数である
・回転数を半直線を横断する曲線の方向の符号の和として表す
・連続曲線の回転数の定義 (Jordanの曲線定理の様々な証明はここからダウンロードできます)
・コーシーの評価とその応用:リュービルの定理と代数学の基本定理
・演習問題のファイル pdftexファイル; 解答のファイル pdftexファイル
10月27日の講義内容

・複素線積分をリーマン積分の類似として定義する方法;弧長による積分
・複素線積分と原始関数の関係
・C^1級であることを仮定せずにコーシーの積分定理を証明
・演習問題のファイル pdftexファイル; 解答のファイル pdftexファイル
10月20日の講義内容

・ベキ級数の収束半径;収束ベキ級数は正則関数であることの証明
・線積分とグリーンの定理の復習
・グリーンの定理を用いたコーシーの積分定理の証明
・演習問題のファイル pdftexファイル; 解答のファイル pdftexファイル
10月13日の講義内容

・一次変換とSL(2,C)の関係を射影空間を使って説明
・一次変換の性質(3点の値によって決定される;非調和比を保つ;円を円に移す;対称の原理) ・正則性と等角性は同値であることの証明
・上極限の復習
・演習問題のファイル pdftexファイル; 解答のファイル pdftexファイル
10月6日の講義内容

・序:複素変数の対数の定義について
・複素微分可能の定義とCauchy-Riemann方程式
・正則関数の例:多項式関数と有理関数の零点と極の位数
・有理関数はRiemann球面の間の連続写像を定義する;その位数をmとすると重複度をこめてm対1対応になる
・演習問題のファイル pdftexファイル; 解答のファイル pdftexファイル

講義日程
10月 6,13,20,27
11月 10,17
12月 1,8,15,22
 1月 12、26、30(火曜)

付記: 12月15日は中間試験の予定
・ 11月24日は駒場祭、1月19日はセンター試験準備のため休講
・補講期間は1月31日と2月1日
・期末試験は3月2日

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