数値解析セミナー

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開催情報 火曜日 16:30~18:00 数理科学研究科棟(駒場) 002号室
担当者 齊藤宣一、柏原崇人
セミナーURL https://sites.google.com/g.ecc.u-tokyo.ac.jp/utnas-bulletin-board/

2023年10月24日(火)

16:30-18:00   数理科学研究科棟(駒場) 002号室
ハイブリッド開催です。参加の詳細は参考URLをご覧ください。
田中一成 氏 (早稲田大学国際理工学センター)
ニューラルネットワークによる微分方程式解の包含と優解劣解法の再考 (Japanese)
[ 講演概要 ]
講演の前半では、微分方程式の解をニューラルネットワークを用いて厳密に包含する手法を紹介する。
この手法は、特定のコスト関数で方程式の優解劣解を学習し、その結果として得られるニューラルネットワークで表現された関数の組が真の解を包み込むことを事後的に確認するものである。
手法の紹介は常微分方程式の初期値問題や境界値問題を例に展開するが、楕円型・放物型偏微分方程式に対しても適用可能であることを示す。
前半の内容は矢田部浩平氏(東京農工大学)との共同研究に基づくものである。
 講演の後半では楕円型境界値問題に対する優解劣解法そのものに焦点を当てる。
伝統的な優解劣解の定義では、暗に関数の滑らかさが要求されるため、優解劣解を区分線形関数を用いることができなかった。
この課題を克服するためには、優解劣解が満たすべき条件を緩めることが必要である。
そこで、変分不等式と限定されたテスト関数を使用して優解劣解を再定義し、単純な線形補間を用いて真解を包含する優解劣解が構築可能であることを示す。
これはReLUのような必ずしも滑らかでない活性化関数を用いる場合でも、前半で紹介した手法が有効であることを示唆する。
後半の内容は松江要氏(九州大学)ならびに落合啓之氏(九州大学)との共同研究に基づく。
[ 参考URL ]
https://sites.google.com/g.ecc.u-tokyo.ac.jp/utnas-bulletin-board/