数値解析セミナー
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| 開催情報 | 火曜日 16:30~18:00 数理科学研究科棟(駒場) 002号室 |
|---|---|
| 担当者 | 齊藤宣一、柏原崇人 |
| セミナーURL | https://sites.google.com/g.ecc.u-tokyo.ac.jp/utnas-bulletin-board/ |
今後の予定
2026年11月10日(火)
16:30-18:00 数理科学研究科棟(駒場) 122号室
普段と開催場所が異なりますのでご注意ください。
佐々木多希子 氏 (武蔵野大学)
非局所MEMS方程式のタッチダウン:リスケーリング法と高次漸近プロファイルの構成 (Japanese)
https://sites.google.com/g.ecc.u-tokyo.ac.jp/utnas-bulletin-board/
普段と開催場所が異なりますのでご注意ください。
佐々木多希子 氏 (武蔵野大学)
非局所MEMS方程式のタッチダウン:リスケーリング法と高次漸近プロファイルの構成 (Japanese)
[ 講演概要 ]
MEMS(微小電気機械システム, Micro-Electro-Mechanical Systems)の膜モデルでは、静電力によって膜が固定電極へ引き寄せられ接触する「タッチダウン現象」が問題となる。本講演では、静電力の係数が特異積分で記述される非局所放物型方程式を取り上げ、タッチダウンの漸近的な振る舞いとその数値計算について述べる。
はじめに、MEMSの数学モデルとタッチダウン現象を簡単に紹介する。続いて、Duong–Zaagによる一点タッチダウン解の構成と、Boughraraによる臨界型プロファイルの構成を概説する。特に、非局所係数が正の定数に近づく場合と対数的に零へ減衰する場合を比較し、非局所項が接触速度や接触形状に及ぼす影響を説明する。
次に、Duong–Zaagの漸近解析を手がかりとして、非局所係数が正の極限を持つ場合に適した二次元標準MEMS方程式の段階的リスケーリングアルゴリズムを紹介する。元の方程式は厳密なスケール不変性を持たないが、変換後も非局所項を保持することで、拡大率を固定した各段階におけるエネルギー散逸則を正確に導出できる。本講演では、この構造を保つ離散化手法を述べるとともに、段階切り替え時の補間に伴うエネルギー変化を必要な正値性・正則性の仮定のもとで評価し、二次元の数値計算例を示す。
最後に、接触形状に対応する非局所積分がべき乗的に発散する「超臨界」の場合について、最近得られた解析的結果を紹介する。一般化された非局所MEMS方程式において、十分大きい任意の偶数次数に対し、隙間をべき変換した量が指定した次数の終端プロファイルを持つ球対称な一点タッチダウン解を構成した。この構成では非局所係数がべき乗的に零へ減衰し、接触形状と非局所積分の釣り合いによって時間・空間スケールが決定される。そのメカニズムと構成手法を解説し、非局所項の振る舞いに応じたスケール選択の視点から、数値計算と特異性解析の相乗的な関係について論じる。
[ 参考URL ]MEMS(微小電気機械システム, Micro-Electro-Mechanical Systems)の膜モデルでは、静電力によって膜が固定電極へ引き寄せられ接触する「タッチダウン現象」が問題となる。本講演では、静電力の係数が特異積分で記述される非局所放物型方程式を取り上げ、タッチダウンの漸近的な振る舞いとその数値計算について述べる。
はじめに、MEMSの数学モデルとタッチダウン現象を簡単に紹介する。続いて、Duong–Zaagによる一点タッチダウン解の構成と、Boughraraによる臨界型プロファイルの構成を概説する。特に、非局所係数が正の定数に近づく場合と対数的に零へ減衰する場合を比較し、非局所項が接触速度や接触形状に及ぼす影響を説明する。
次に、Duong–Zaagの漸近解析を手がかりとして、非局所係数が正の極限を持つ場合に適した二次元標準MEMS方程式の段階的リスケーリングアルゴリズムを紹介する。元の方程式は厳密なスケール不変性を持たないが、変換後も非局所項を保持することで、拡大率を固定した各段階におけるエネルギー散逸則を正確に導出できる。本講演では、この構造を保つ離散化手法を述べるとともに、段階切り替え時の補間に伴うエネルギー変化を必要な正値性・正則性の仮定のもとで評価し、二次元の数値計算例を示す。
最後に、接触形状に対応する非局所積分がべき乗的に発散する「超臨界」の場合について、最近得られた解析的結果を紹介する。一般化された非局所MEMS方程式において、十分大きい任意の偶数次数に対し、隙間をべき変換した量が指定した次数の終端プロファイルを持つ球対称な一点タッチダウン解を構成した。この構成では非局所係数がべき乗的に零へ減衰し、接触形状と非局所積分の釣り合いによって時間・空間スケールが決定される。そのメカニズムと構成手法を解説し、非局所項の振る舞いに応じたスケール選択の視点から、数値計算と特異性解析の相乗的な関係について論じる。
https://sites.google.com/g.ecc.u-tokyo.ac.jp/utnas-bulletin-board/
2026年11月17日(火)
16:30-18:00 数理科学研究科棟(駒場) 122号室
普段と開催場所が異なりますのでご注意ください。
松井一徳 氏 (東京海洋大学)
線形移動硬化をもつ粘弾塑性モデルに対する射影法とその粘性ゼロ極限 (Japanese)
https://sites.google.com/g.ecc.u-tokyo.ac.jp/utnas-bulletin-board/
普段と開催場所が異なりますのでご注意ください。
松井一徳 氏 (東京海洋大学)
線形移動硬化をもつ粘弾塑性モデルに対する射影法とその粘性ゼロ極限 (Japanese)
[ 講演概要 ]
金属などの弾塑性体は,応力がある限界(降伏条件)に達すると塑性変形を生じ,その履歴に応じて降伏条件自体が変化する.この現象は硬化と呼ばれ,その基本的な数理モデルの一つが線形移動硬化モデルである.このモデルの未知関数は速度,応力,背応力であり,応力のとりうる範囲(制約集合)は背応力の分だけ平行移動する.そのため制約集合が未知関数に依存し,問題は準変分的な構造をもつ.本講演の前半では,運動方程式に
Kelvin–Voigt 型の粘性項を付加した問題を扱う.各時間ステップで応力をまず弾性的に更新し,それを制約集合へ射影する時間離散化スキームを構成し,適当なノルムについて時間刻みに一様な安定性評価を示す.これを用いて,降伏関数の空間方向の連続性や正の下限を仮定せずに,粘性をもつ問題の弱解の存在を示す.後半では,粘性係数をゼロとする極限を考察する.前半の評価は粘性項が与える速度の空間正則性に依存しており,粘性係数に一様ではない.そこで移動硬化のもつ構造を利用することで,降伏関数が時間について十分滑らかであるという条件の下,粘性係数に一様な評価を導く.その結果として,粘性ゼロ問題の解の存在と,粘性をもつ問題の解がその解へ強収束することを示す.本講演は赤川佳穂氏(京都教育大学)との共同研究に基づく.
参考文献:Y. Akagawa and K. Matsui, A projection method for an elasto-plasticity model with linear kinematic hardening, Discrete Contin. Dyn. Syst. Ser. S (2026), doi:10.3934/dcdss.2026249.
[ 参考URL ]金属などの弾塑性体は,応力がある限界(降伏条件)に達すると塑性変形を生じ,その履歴に応じて降伏条件自体が変化する.この現象は硬化と呼ばれ,その基本的な数理モデルの一つが線形移動硬化モデルである.このモデルの未知関数は速度,応力,背応力であり,応力のとりうる範囲(制約集合)は背応力の分だけ平行移動する.そのため制約集合が未知関数に依存し,問題は準変分的な構造をもつ.本講演の前半では,運動方程式に
Kelvin–Voigt 型の粘性項を付加した問題を扱う.各時間ステップで応力をまず弾性的に更新し,それを制約集合へ射影する時間離散化スキームを構成し,適当なノルムについて時間刻みに一様な安定性評価を示す.これを用いて,降伏関数の空間方向の連続性や正の下限を仮定せずに,粘性をもつ問題の弱解の存在を示す.後半では,粘性係数をゼロとする極限を考察する.前半の評価は粘性項が与える速度の空間正則性に依存しており,粘性係数に一様ではない.そこで移動硬化のもつ構造を利用することで,降伏関数が時間について十分滑らかであるという条件の下,粘性係数に一様な評価を導く.その結果として,粘性ゼロ問題の解の存在と,粘性をもつ問題の解がその解へ強収束することを示す.本講演は赤川佳穂氏(京都教育大学)との共同研究に基づく.
参考文献:Y. Akagawa and K. Matsui, A projection method for an elasto-plasticity model with linear kinematic hardening, Discrete Contin. Dyn. Syst. Ser. S (2026), doi:10.3934/dcdss.2026249.
https://sites.google.com/g.ecc.u-tokyo.ac.jp/utnas-bulletin-board/


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