数値解析セミナー

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開催情報 火曜日 16:30~18:00 数理科学研究科棟(駒場) 002号室
担当者 齊藤宣一、柏原崇人
セミナーURL https://sites.google.com/g.ecc.u-tokyo.ac.jp/utnas-bulletin-board/

2018年10月15日(月)

16:50-18:20   数理科学研究科棟(駒場) 002号室
長澤壯之 氏 (埼玉大学大学院理工学研究科)
MöbiusエネルギーのMöbius不変な離散化と分解 (Japanese)
[ 講演概要 ]
O'Haraによって提唱された結び目のエネルギーの一つであるMöbiusエネルギーは、Möbius不変性を持つ事がその名前の由来となっている。エネルギーは(少なくとも見かけ上は)特異性を有するエネルギー密度の積分で与えられる事もあり、エネルギー値を手計算で求める事は多くの場合困難である。そのため、結び目を多角形で近似しエネルギー値を近似的に求めるという考えが自然に浮かぶ。そのためには多角形に対するエネルギー(離散エネルギー)が必要である。実際、幾つかの離散エネルギーが提唱されているが、それらは元のエネルギーが有するMöbius不変という性質を失っている。ここでは、Möbius不変性という構造をもった離散エネルギーを提唱し、その収束性を論 じる。また、MöbiusエネルギーはMöbius不変な分解が知られている。提唱する離散エネルギーのMöbius不変分解も与える。本講演は、Simon Blatt (ザルツブルク大学) と石関 彩(千葉大学)との共同研究に基づく。