数値解析セミナー

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開催情報 火曜日 16:30~18:00 数理科学研究科棟(駒場) 002号室
担当者 齊藤宣一、柏原崇人
セミナーURL https://sites.google.com/g.ecc.u-tokyo.ac.jp/utnas-bulletin-board/

2012年05月08日(火)

16:30-18:00   数理科学研究科棟(駒場) 002号室
本セミナーは、グローバルCOE事業「数学新展開の研究教育拠点」(東京大学)の援助を受け、GCOEセミナーして行われています。
https://www.ms.u-tokyo.ac.jp/gcoe/index.html

服部元史 氏 (神奈川工科大学情報メディア学科)
非圧縮性 Navier-Stokes方程式を 粒子法の時間発展スキームで数値解析した時に圧力の計算結果が振動する理由 (JAPANESE)
[ 講演概要 ]
飛び散る飛沫(しぶき)や砕ける波など複雑に変形する液体の運動をシミュレーションするべく、Lagrange 物質座標で表わされた Navier-Stokes 方程式を (その自由境界を捕捉する事なく) 数値解析する手法が、Moving Particle Semi-implicit (MPS) 法や Smoothed Particle Hydrodynamics (SPH) 法など粒子法という枠組みで研究されている。Navier-Stokes方程式の解を一意に定めるべく 非圧縮性を連立させて数値解析シミュレーションするにあたり、MPS法で空間離散化しようと SPH法で空間離散化しようと、時間発展スキームとしては、

「 Step 1 : 流体粒子の仮の位置を計算する陽解法 Step 」と

「 Step 2 : 陽解法で計算された粒子配置に基づいて Poisson 方程式から圧力分布を計算し粒子の位置を更新する半陰解法 Step 」

と、2つの Step を交互に繰り返すアルゴリズムが広く採用されている。ところが、この時間発展スキームで計算される圧力は時間的にも空間的にも振動してしまうという欠点が、幾つかの研究で報告されている。 この圧力振動問題の理由を、上記の時間発展スキームを 数学的に定式化し直すプロセスを通じて明らかにしながら、粒子法の今後の改善に関して考察を行う。なお本講演は、神奈川工科大学における服部元史(情報メディア学科)、藤井みゆき(情報教育研究センター)、田辺誠(機械工学科)の共同研究の成果である。
[ 参考URL ]
http://www.infsup.jp/utnas/