応用解析セミナー

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開催情報 木曜日 16:00~17:30 数理科学研究科棟(駒場) 002号室
担当者 石毛 和弘

2022年04月21日(木)

16:00-17:30   オンライン開催
参加を希望される方は[参考URL]をご覧ください。
三宅庸仁 氏 (東大数理)
Effect of decay rates of initial data on the sign of solutions to Cauchy problems of some higher order parabolic equations (Japanese)
[ 講演概要 ]
本講演では高階放物型方程式に対する初期値問題の解の正値性について考察する. 二階放物型問題では, 「非負である任意の初期値に対する解は時空大域的に正値となる」という正値性保存則が広く成立することが知られている. 一方で高階放物型問題においては, 最も単純な重調和熱方程式に対する初期値問題においてさえ, 正値性保存則は一般に成立しない. 同問題の正値性に関する一般次元における結果としては, 時間終局的かつ空間局所的な正値性が成り立つような初期値のクラスが幾つか構成されているのみである.本講演では, 多重調和熱方程式に対する初期値問題の解が時空間大域的に正値関数となるための初期値に対する十分条件を与える. また, 初期値の空間遠方での減衰速度に応じて解が時間終局的かつ空間大域的に正値となるか否か別れることを示す. さらに, 冪乗型非線形項をもつ半線形多重調和熱方程式の初期値問題に対して同様の性質を有する解を構成する. なお, 本講演の内容の一部は, Hans-Christoph Grunau 氏 (University of Magdeburg) と岡部真也氏 (東北大学) との共同研究に基づく.
[ 参考URL ]
https://forms.gle/96bBNEAEHrsdXfH57