東京名古屋代数セミナー

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担当者 阿部 紀行、Aaron Chan、伊山 修、行田 康晃、中岡 宏行、高橋 亮
セミナーURL http://www.math.nagoya-u.ac.jp/~aaron.chan/TNAseminar.html

2024年10月23日(水)

10:30-12:00   オンライン開催
行田 康晃 氏 (東京大学)
一般化マルコフ数とそのSL(2,Z)行列化 (Japanese)
[ 講演概要 ]
マルコフ数とは、マルコフ方程式 $x^2 + y^2 + z^2 =3xyz$の正整数解に現れる整数である。私は、共同研究者の松下浩大氏とともに、2021年から2022年にかけてこのマルコフ方程式を一般化し、次の形に拡張した。

$x^2 + y^2 + z^2 + k(yz + zx + xy) = (3 + 3k)xyz$ ($k$は非負整数)

この方程式を「$k$ 一般化マルコフ方程式」と呼び、その正整数解に現れる数を「$k$一般化マルコフ数」とする。私は、このクラスの方程式およびその解に関連する数が、古典的なマルコフ方程式やマルコフ数と同様の性質を保持していることを明らかにした。

今回の発表では、これらのマルコフ数および $k$ 一般化マルコフ数を $(1,2)$ 成分に持つ $2 \times 2$ 行列(特に $SL(2,\mathbb{Z})$の元)を導入する。そしてこの行列が、マルコフ数や一般化マルコフ数に備わる組み合わせ構造を保存することを説明する。さらにその応用として、スネークグラフの完全マッチングを利用して、既約分数から$k$一般化マルコフ数を計算する方法を紹介する予定である。

ミーティング ID: 871 0903 4557
パスコード: 788435
[ 講演参考URL ]
https://www.math.nagoya-u.ac.jp/~aaron.chan/TNAseminar.html