トポロジー火曜セミナー

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開催情報 火曜日 17:00~18:30 数理科学研究科棟(駒場) 056号室
担当者 河澄 響矢, 北山 貴裕, 逆井卓也
セミナーURL http://park.itc.u-tokyo.ac.jp/MSF/topology/TuesdaySeminar/index.html

2024年11月05日(火)

17:00-18:30   数理科学研究科棟(駒場) ハイブリッド開催/056号室
対面参加、オンライン参加のいずれの場合もセミナーのホームページから参加登録を行って下さい。
村上 順 氏 (早稲田大学)
ダブルツイスト結び目に対応する複素化された四面体とその体積予想への応用 (JAPANESE)
[ 講演概要 ]
まずダブルツイスト結び目の補空間を分割する複素化された四面体について紹介し,その後で体積予想への応用について説明する.複素化された四面体は,ダブルツイスト結び目の補空間の基本群から構成される.これはボロミアン環の補空間の半分をなす理想正8面体の変形であり,ここでの変形はボロミアン環の手術によるダブルツイスト結び目の構成に対応している.
 一方で,ダブルツイスト結び目のカラードジョーンズ多項式は量子 6j 記号に少し項を加えたもので表わすことができる.Neumann-Zagier 理論により量子 6j 記号と複素化された四面体の体積とが対応することがわかるので,これをダブルツイスト結び目の体積予想の証明に応用する.そのために,カラードジョーンズ多項式の代わりに ADO 不変量を用いて,ロピタルの定理によりこれを求める.また,部分積分を用いることで,big cancellation problem と呼んでいる困難さを解消する.最後に,このケースでは鞍点法が比較的容易に適用できることを紹介する.
[ 参考URL ]
https://park.itc.u-tokyo.ac.jp/MSF/topology/TuesdaySeminar/index_e.html