数値解析セミナー
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開催情報 | 火曜日 16:30~18:00 数理科学研究科棟(駒場) 002号室 |
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担当者 | 齊藤宣一、柏原崇人 |
セミナーURL | https://sites.google.com/g.ecc.u-tokyo.ac.jp/utnas-bulletin-board/ |
2019年05月13日(月)
16:50-18:20 数理科学研究科棟(駒場) 056号室
相島健助 氏 (法政大学情報科学部)
対称固有値問題に対する反復改良法 (Japanese)
相島健助 氏 (法政大学情報科学部)
対称固有値問題に対する反復改良法 (Japanese)
[ 講演概要 ]
本講演では,対称行列の固有値問題の数値解法について議論する.具体的には,対称固有値問題のすべての固有値と固有ベクトルの近似値が得られている場合に,さらに精度を上げるための反復改良法を提案しその収束理論を与える.
対称固有値問題のすべての固有値と固有ベクトルを計算する場合,後退誤差解析の意味で数値的に安定な手法が既に確立されており,数値線形代数の標準ライブラリLAPACK或いはMATLABのような汎用ソフトにも実装され広く利用されている.ただし,悪条件問題において固有ベクトルの数値計算は原理的に困難であることには注意を要する.この困難に対し,本研究で提案する適合的に計算精度を変更しながら行う反復改良法は一つの有力な技術になりうる.また主要計算部分が行列積で表現でき,この性質は実装面での長所となる.本講演では,提案手法の着想や導出過程そして数値的な性能と二次収束性の証明について述べる.本研究は荻田武史氏(東京女子大学)との共同研究である.
本講演では,対称行列の固有値問題の数値解法について議論する.具体的には,対称固有値問題のすべての固有値と固有ベクトルの近似値が得られている場合に,さらに精度を上げるための反復改良法を提案しその収束理論を与える.
対称固有値問題のすべての固有値と固有ベクトルを計算する場合,後退誤差解析の意味で数値的に安定な手法が既に確立されており,数値線形代数の標準ライブラリLAPACK或いはMATLABのような汎用ソフトにも実装され広く利用されている.ただし,悪条件問題において固有ベクトルの数値計算は原理的に困難であることには注意を要する.この困難に対し,本研究で提案する適合的に計算精度を変更しながら行う反復改良法は一つの有力な技術になりうる.また主要計算部分が行列積で表現でき,この性質は実装面での長所となる.本講演では,提案手法の着想や導出過程そして数値的な性能と二次収束性の証明について述べる.本研究は荻田武史氏(東京女子大学)との共同研究である.