数値解析セミナー
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開催情報 | 火曜日 16:30~18:00 数理科学研究科棟(駒場) 002号室 |
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担当者 | 齊藤宣一、柏原崇人 |
セミナーURL | https://sites.google.com/g.ecc.u-tokyo.ac.jp/utnas-bulletin-board/ |
2016年04月18日(月)
16:30-18:00 数理科学研究科棟(駒場) 056号室
柏原崇人 氏 (東京大学大学院数理科学研究科)
滑らかな領域における有限要素法の誤差評価について (日本語)
柏原崇人 氏 (東京大学大学院数理科学研究科)
滑らかな領域における有限要素法の誤差評価について (日本語)
[ 講演概要 ]
滑らかな領域$\Omega$上の偏微分方程式を有限要素法で離散化する場合,$\Omega$をフラットな三角形で厳密に分割するのは不可能なので,$\Omega$を多角形領域$\Omega_h$で近似した上で,$\Omega_h$に対して三角形分割や有限要素空間を考えるのが一般的である.よって誤差評価を行う際には,$\Omega$と$\Omega_h$のギャップ,つまり「領域の摂動」を定量的に評価する必要が生じる.このような状況を考慮した誤差評価の結果は存在するものの,標準的な手法が体系化されているとは言えないと思われる(特に,$L^2$誤差評価に関しては驚くほど結果が少ない).本講演では,ポアソン方程式の(1)ノイマン問題,(2)ニーチェの方法によるディリクレ問題,をモデルケースとして,「領域の摂動」を考慮した$H^1$および$L^2$誤差評価を証明する.他の方程式や境界条件への応用を見込んで,できるだけ一般的かつ標準的な証明の枠組みを提案することを目標とする.
滑らかな領域$\Omega$上の偏微分方程式を有限要素法で離散化する場合,$\Omega$をフラットな三角形で厳密に分割するのは不可能なので,$\Omega$を多角形領域$\Omega_h$で近似した上で,$\Omega_h$に対して三角形分割や有限要素空間を考えるのが一般的である.よって誤差評価を行う際には,$\Omega$と$\Omega_h$のギャップ,つまり「領域の摂動」を定量的に評価する必要が生じる.このような状況を考慮した誤差評価の結果は存在するものの,標準的な手法が体系化されているとは言えないと思われる(特に,$L^2$誤差評価に関しては驚くほど結果が少ない).本講演では,ポアソン方程式の(1)ノイマン問題,(2)ニーチェの方法によるディリクレ問題,をモデルケースとして,「領域の摂動」を考慮した$H^1$および$L^2$誤差評価を証明する.他の方程式や境界条件への応用を見込んで,できるだけ一般的かつ標準的な証明の枠組みを提案することを目標とする.