東京確率論セミナー
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開催情報 | 月曜日 16:00~17:30 数理科学研究科棟(駒場) 126号室 |
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担当者 | 佐々田槙子、中島秀太(明治大学)、星野壮登(東京科学大学) |
セミナーURL | https://sites.google.com/view/tokyo-probability-seminar23/ |
2015年09月28日(月)
16:50-18:20 数理科学研究科棟(駒場) 128号室
齊藤 圭司 氏 (慶應義塾大学理工学部)
低次元系の異常熱輸送現象
齊藤 圭司 氏 (慶應義塾大学理工学部)
低次元系の異常熱輸送現象
[ 講演概要 ]
熱伝導現象は日常的な物理現象であり、よく知られているようにフーリエの法則がもっとも普遍的で重要な法則となる。
フーリエの法則には、エネルギーが拡散方程式に従って拡散するという、ミクロな拡散メカニズムが背景にある。
しかしながら、このような現象は低次元系では一般に成り立たなくなり、異常な拡散が逆に普遍的になる。
低次元系の熱輸送は90年代後半に数値計算の進歩から数値的に示され、最近では実験も存在する。
ある種の可解系も提案され、この分野は現在、実験、物理、数学とそれぞれからのアプローチが可能となった学際的分野に成長した。本講演では、時代をおってこれらの進展を説明するとともに、最近注目されているレビーウォーク拡散からの現象論的解釈、また界面成長を記述するKPZ方程式と密接な関係を示す流体力学的ゆらぎの理論を議論する。
熱伝導現象は日常的な物理現象であり、よく知られているようにフーリエの法則がもっとも普遍的で重要な法則となる。
フーリエの法則には、エネルギーが拡散方程式に従って拡散するという、ミクロな拡散メカニズムが背景にある。
しかしながら、このような現象は低次元系では一般に成り立たなくなり、異常な拡散が逆に普遍的になる。
低次元系の熱輸送は90年代後半に数値計算の進歩から数値的に示され、最近では実験も存在する。
ある種の可解系も提案され、この分野は現在、実験、物理、数学とそれぞれからのアプローチが可能となった学際的分野に成長した。本講演では、時代をおってこれらの進展を説明するとともに、最近注目されているレビーウォーク拡散からの現象論的解釈、また界面成長を記述するKPZ方程式と密接な関係を示す流体力学的ゆらぎの理論を議論する。