代数学コロキウム

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開催情報 水曜日 17:00~18:00 数理科学研究科棟(駒場) 117号室
担当者 今井 直毅,ケリー シェーン

2023年06月07日(水)

17:00-18:00   数理科学研究科棟(駒場) 117号室
山本 寛史 氏 (東京大学)
p-通常的半整数重さ次数 2 ジーゲルモジュラー形式の空間の次元について (日本語)
[ 講演概要 ]
$p$-通常的半整数重さ次数 2 ジーゲルモジュラー形式の空間の次元について $p$ での固有値が $p$ 進単数である Hecke 固有形式を $p$ 通常的固有形式という. $p$ 通常的な Siegel 固有形式や半整数重さモジュラー形式ではられる空間の次元は保型形式の重さやレベルの $p$ 冪に関わらず上から抑えられていることが知られている.本講演で,私は同様の結果が半整数重さ,次数 2 の Siegel モジュラー形式でも成り立つことを示す. $F$ を $p$ 通常的 Hecke 固有カス
プ形式とし,$\pi_F$ を対応する $Mp_4(\mathbb{A}_\mathbb{Q})$ のカスプ表現とする.このとき, $\pi_F$ の Hecke 固有値が
$F$ の重さによって決まることがわかる.このことにより,局所テータ対応や石本氏の結果 (伊
吹山予想) を用いることで, $F$ が整数重さの $p$ 通常的 Siegel モジュラー形式や楕円モジュラー形式に対応することが示せる.