アジア数学史セミナー

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開催情報 木曜日 17:00~18:30 数理科学研究科棟(駒場) 123号室
担当者 岡本 和夫, 河澄 響矢
セミナーURL https://www.ms.u-tokyo.ac.jp/~kawazumi/asia.html
目的 一般の数学者を対象として、おもに近代以前の北東アジアにおける数理科学の発展について一次史料に基づいたお話をしていただきます。定期開催する公開セミナーです。奮ってご参加下さい。

2006年11月18日(土)

16:30-18:00   数理科学研究科棟(駒場) 123号室
曜日および時間が通常と異なります。ご注意下さい。
安 大玉 氏 (東京大学大学院人文社会系研究科、東アジア思想文化)
17 世紀西洋実用幾何学の東伝と徐光啓の数学観
─『測量法義』『測量異同』『句股義』を中心として─
[ 講演概要 ]
『測量法義』『測量異同』『句股義』は、いずれも 1607 年イエズス会士宣教師マテオ・リッチ(漢名:利瑪竇)と徐光啓によって刊行された『幾何原本』に続いて刊行された測量法および句股術に関する実用数学書である。『幾何原本』が演繹論理にもとづく“度数の宗”といわれる理論書であるのに対し、これら三部作は、いずれも実用レベルの応用数学の範疇に属するものである。

(1)『測量法義』は、西洋の測量用の観測機器である象限義(geometric quadrant)による測高・測深・測遠の方法を中心に西洋の測量術を紹介した書物である。
(2)『測量異同』は、呉敬の『九章算法比類大全』から六つの類型の問題を抽出し、その解法を通じて西法と中法の異同を論じる小論である。
(3)『句股義』は、中法と西法の比較を経て、中法の欠点として「ただ解法を知るのみで、その義は知らない(第能言其法、不能言其義也)」ことを取り上げ、選別された 15 問について、その“義”を論じたものである。

今回の報告は、かかる三部作の内容分析を通じて、徐光啓の三部作構想の狙いがどこにあるかを明らかにし、また三部作のもつ意義を考えてみたい。
[ 参考URL ]
https://www.ms.u-tokyo.ac.jp/~kawazumi/asia.