統計数学セミナー
過去の記録 ~05/01|次回の予定|今後の予定 05/02~
担当者 | 吉田朋広、増田弘毅、荻原哲平、小池祐太 |
---|---|
目的 | 確率統計学およびその関連領域に関する研究発表, 研究紹介を行う. |
2008年10月29日(水)
16:20-17:30 数理科学研究科棟(駒場) 128号室
下平 英寿 氏 (東京工業大学 情報理工学研究科)
マルチスケール・ブートストラップ法による確率値計算とFDR
https://www.ms.u-tokyo.ac.jp/~kengok/statseminar/2008/07.html
下平 英寿 氏 (東京工業大学 情報理工学研究科)
マルチスケール・ブートストラップ法による確率値計算とFDR
[ 講演概要 ]
ブートストラップ確率はブートストラップ標本において仮説が支持される頻度であり, その実装の容易さから広く用いられている.たとえば,階層型クラスタリングにおいて得られたクラスタ が真実かどうかを判断する指標になる.ところが頻度論の不偏検定の立場で見ると,ブートストラップ確率 には無視できないくらい十分に大きいバイアスがあり,それはある種のパラメータ空間において仮説を あらわす領域の境界の曲率として解釈できることが知られている.本講演ではリサンプリングにおける データサイズを変化させたときの「スケール変換則」からバイアス補正する手法を紹介する. 曲面のテイラー展開のかわりにフーリエ変換をつかった漸近理論であり,錐のように必ずしもなめらかな曲面 でない場合でも適用できる (Shimodaira 2008).また,スケール変換則のアイデアをベイズ的なFalse Discovery Rateの計算に応用した最近の結果についても簡単に触れる.
[ 参考URL ]ブートストラップ確率はブートストラップ標本において仮説が支持される頻度であり, その実装の容易さから広く用いられている.たとえば,階層型クラスタリングにおいて得られたクラスタ が真実かどうかを判断する指標になる.ところが頻度論の不偏検定の立場で見ると,ブートストラップ確率 には無視できないくらい十分に大きいバイアスがあり,それはある種のパラメータ空間において仮説を あらわす領域の境界の曲率として解釈できることが知られている.本講演ではリサンプリングにおける データサイズを変化させたときの「スケール変換則」からバイアス補正する手法を紹介する. 曲面のテイラー展開のかわりにフーリエ変換をつかった漸近理論であり,錐のように必ずしもなめらかな曲面 でない場合でも適用できる (Shimodaira 2008).また,スケール変換則のアイデアをベイズ的なFalse Discovery Rateの計算に応用した最近の結果についても簡単に触れる.
https://www.ms.u-tokyo.ac.jp/~kengok/statseminar/2008/07.html