数理人口学・数理生物学セミナー

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2015年06月17日(水)

14:55-16:40   数理科学研究科棟(駒場) 128演習室号室
柿添友輔 氏 (九州大学大学院システム生命科学)
ウイルス感染に伴う時間遅れと保存量の存在:ウイルスダイナミクスの立場から (JAPANESE)
[ 講演概要 ]
保存量はエネルギー保存則や運動量保存則など、物理学において様々な場面でその存在が確認されている。しかしながら、生物学ではLotka-VolterraモデルやKermack-Mckendrickモデル等、数学的にその存在が証明されている一方で、野外観測及び実験データからの実証は行われていない。本研究では、ウイルス感染動態を捉える基本モデルが保存量を持つことを数式的に明らかにし、培養細胞を用いたウイルス感染実験より保存量の存在を確認した。さらに基本モデルでは考慮されていない、ウイルスタンパク質産生に伴う時間遅れを持った数理モデルを構築し、同様のウイルス感染実験から保存量の存在を確認し、基本モデルとの比較・考察を行った。