数理人口学・数理生物学セミナー

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2014年04月23日(水)

14:50-16:20   数理科学研究科棟(駒場) 128号室
中田行彦 氏 (東京大学大学院数理科学研究科)
Age-structured epidemic model with infection during transportation (JAPANESE)
[ 講演概要 ]
現代、航空路を手段とした大陸間移動が身近であるがゆえに、多くの感染症が世界中に蔓延することが容易となっている。本発表では、Volterra型積分方程式と遅延微分方程式を用いて、感染者個体の感染齢(age since infection)を連続的なパラメータとして組み込みながら、複数領域に広がる感染病の伝染ダイナミクスを記述する数理モデルを紹介する。領域間の個体群移動を記述するために、非自励な遅延微分方程式の解が陰的に用いられる。最後に、領域間の移動においては、それぞれの感染個体の発生状態がその交通機関内での滞在時間に連続的に依存することから、無限次元のVolterra型積分方程式が得られることを示したい。本研究はD.H.KniplおよびG. Röstとの共同研究となっている。