数理人口学・数理生物学セミナー

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2017年04月06日(木)

16:00-17:00   数理科学研究科棟(駒場) 126号室
中岡慎治 氏 (JST さきがけ・東京大学生産技術研究所)
既存種が存在する条件下での新規種の侵入・絶滅を表す指標に関する考察 (JAPANESE)
[ 講演概要 ]
腸に常在する細菌群集 (菌叢) は種数でいうと数百種類は存在するといわれている。健常な成人の菌叢の種構成や個体数は、短期的にみれば変動せず安定しているといわれるが、とりわけ乳児期の発達段階や離乳による食習慣の変化、もしくは成人であっても、抗菌剤投与による外的摂動によって種構成は大きく変動し得る。菌叢の種構成が個体によって異なることもしられているが、その理由や疾患発症との関連などは不明である。 本研究では、生誕もしくは抗菌剤投与で理想的には初期化された環境において、菌の定着の順序や相互作用が種構成にどういう影響を及ぼすかを調べるための数理解析手法について考察する。本発表では、いわゆる先住者効果を系統的に調べる上で役立つ数学的指標の定義や検証に関して進捗結果を報告する。既に他種が存在する条件の下、ある菌が環境に侵入できるかを表す再生産数 (侵入に関する基本再生産数) のようなを定義し、群集個体群モデルの線形安定性との関連性を議論する予定である