幾何コロキウム
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開催情報 | 金曜日 10:00~11:30 数理科学研究科棟(駒場) 126号室 |
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担当者 | 植田一石,金井雅彦,二木昭人 |
備考 | 開始時間と開催場所などは変更されることがあるので, セミナーごとにご確認ください. |
2015年10月02日(金)
10:00-11:30 数理科学研究科棟(駒場) 126号室
高橋良輔 氏 (名古屋大学 多元数理科学研究科)
ケーラー・リッチソリトンの漸近的安定性 (Japanese)
高橋良輔 氏 (名古屋大学 多元数理科学研究科)
ケーラー・リッチソリトンの漸近的安定性 (Japanese)
[ 講演概要 ]
ケーラー・リッチソリトンは,Hamilton のリッチフローのような幾何解析に起源をもつ Fano 多様体上の標準計量であり,ここ数年広範囲に渡って研究されてきた.標準計量の存在は何らかの幾何学的不変式論的安定性と密接に関係することが期待されている.例えば,Donaldsonは,スカラー曲率一定ケーラー計量を許容しかつ自己同型群が離散な任意の偏極多様体は balanced 計量の列を持ち,さらにこの列はスカラー曲率一定ケーラー計量に収束することを証明した.本講演では,同じような結果がケーラー・リッチソリトンに対しても成り立つことを説明する.なお,この結果は Berman-Witt Nystr¥"om の先行結果を一般化するものであり,端的ケーラー計量の漸近的相対 Chow 安定性に関する満渕氏の結果の類似を与えている.
ケーラー・リッチソリトンは,Hamilton のリッチフローのような幾何解析に起源をもつ Fano 多様体上の標準計量であり,ここ数年広範囲に渡って研究されてきた.標準計量の存在は何らかの幾何学的不変式論的安定性と密接に関係することが期待されている.例えば,Donaldsonは,スカラー曲率一定ケーラー計量を許容しかつ自己同型群が離散な任意の偏極多様体は balanced 計量の列を持ち,さらにこの列はスカラー曲率一定ケーラー計量に収束することを証明した.本講演では,同じような結果がケーラー・リッチソリトンに対しても成り立つことを説明する.なお,この結果は Berman-Witt Nystr¥"om の先行結果を一般化するものであり,端的ケーラー計量の漸近的相対 Chow 安定性に関する満渕氏の結果の類似を与えている.