小 池 祐 太(KOIKE Yuta)

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講   座 数理科学連携基盤センターⅤ, 数理・情報教育研究センター(連携研究機構)兼務
准教授
研究分野 確率統計学
研究テーマ
確率過程の統計学、およびその金融高頻度データ解析への応用
研究概要

固定された区間内で高頻度離散観測された連続時間確率過程モデルに対する統計推測を研究しています. このようなモデルは, 典型的には金融資産の高頻度取引データとして現れるため, 計量ファイナンスの分野での研究も盛んなのですが, 数学的には確率解析やセミマルチンゲールに対する極限定理が中心的な道具の1つとして必要となるため, 確率過程に対する統計学の研究者も数多く参入しており, 私もそのような研究者の1人です. より具体的には, 連続時間確率過程モデルの共分散構造を, その高頻度離散観測データから推定する問題を研究しています. このような問題では, 非同期観測の問題(複数の観測データ間の観測時刻が相異なる問題), マイクロストラクチャーノイズ(観測が超高頻度の場合に, セミマルチンゲールでは記述できない振る舞いをデータが示すため, それを説明するために導入される観測誤差)およびジャンプなどの扱いが主要な問題としてここ20年程度の間研究されてきました. ただ, これらの問題の中心的な部分は近年の研究でほぼ解決され, 最近の研究の方向性は細部の精密化へと進んでいます. そのような問題への興味もありますが, 最近はリード・ラグ効果と呼ばれる, 共分散構造に時間差が生じる現象のモデル化や統計推測に興味を持って研究しています. また, 高頻度データ解析と高次元統計の関連にも最近興味を持っています.

主要論文
  1. Koike, Y.: An estimator of the cumulative co-volatility of asynchronously observed semimartingales with jumps, Scandinavian Journal of Statistics 41, 460-481 (2014).
  2. Koike, Y.: Limit theorems for the pre-averaged Hayashi-Yoshida estimator with random sampling, Stochastic Processes and their Applications 124, 2699-2753 (2014).
  3. Koike, Y: Estimation of integrated covariances in the simultaneous presence of nonsynchronicity, microstructure noise and jumps, Econometric Theory 32, 533-611 (2016).
  4. Koike, Y: Quadratic covariation estimation of an irregularly observed semimartingale with jumps and noise, Bernoulli 22, 1894-1936 (2016).
  5. Koike, Y.: Time endogeneity and an optimal weight function in pre-averaging covariance estimation, Statistical Inference for Stochastic Processes 20, 15-56 (2017).
学会 日本統計学会
活動

首都大学東京特任准教授