連絡事項
7月13日 パラメータ表示に関する補足・訂正
6月 1日 黒板を消す順序について
6月 1日 質問について
4月27日 補題について
講義進行(夏学期)
講義の進行によっては、予定を変更する可能性があります。
この授業の補講を実施するかどうかは未定です。
注意事項
遅刻厳禁・私語厳禁です。
授業中の写真撮影は禁止です。
授業中の携帯電話・スマートフォン・パソコン等の使用を禁止します。
授業内容に関わる質問は授業中にお願いします。授業内容で理解できない点があれば、その場で手をあげて大きな声で質問してください。 板書の書き誤りに気が付いたら、その場ですぐに指摘してください。
大人数に対するレポート等の返却を、個人のプライバシーに配慮しつつ、混乱なく速やかに行うために、名前を呼ばれたら、大きく手を挙げて、大きな声で『はい』と返事してアピールしてください。
提出物の名前には必ずふりがなを振ってください。
この授業は2年理科生向けのベクトル解析の講義です。 文科生も履修できます。
シラバスに書かれた授業の目標、概要は次の通りです。
空間や空間内の図形上の解析を中心に,多変数のベクトル値関数の取り扱いを学ぶ.数学Iで学んだ内容の発展であるがより幾何学的である.高次元の幾何学,相対性理論,場の理論,電磁気学,流体力学などを本格的に勉強する際には必要となる科目である.
この講義は、月曜日の 2限(10:25〜12:10)に教養学部512教室で行います。
この講義は数理科学IIIのシラバスの授業計画 (下に転載) に基づいて行います。
この講義の参考書として次の書籍をあげておきます。いずれも優れた書籍であると思います。
清水勇二「基礎と応用 ベクトル解析」
ベクトル解析のスタンダードな内容がテーマごとに良くまとまっていて、学びやすいでしょう。
スピヴァック「多変数の解析学―古典理論への現代的アプローチ」
第2章§5§6,第3章§5§6および第4章以降がこの講義と関連する部分になります。
ベクトル解析の主要な定理であるストークスの定理を現代数学的な立場から扱うことを目標とし、それに至るまでの内容がシステマティックに書かれています。現代数学的な記述がなされているので、それに慣れないと学び難い面もあると同時に、手順を追ってしっかりと学べば、非常にすっきりとした理解に到達することができます。
ただし、種々の数学用語に関して、スタンダードでない訳語が主に使用されているので、読む際には注意が必要です。
この講義の成績は期末試験によって判定します。講義のなかで行う小テストやレポートなどは純粋に教育目的で行うものですので、その点数・評価は成績には影響しません。
授業計画
数理科学 III のシラバスに書かれた授業計画を転載しますので、参照してください。
陰関数と逆関数:関数による関係式f(x1,…,xn)=0があれば,適当な状況下では一つの座標を他の座標の関数として表現できること(陰関数定理)を学ぶ.また陰関数の微分と関係式の偏微分との関係を考察する.陰関数定理とその延長である逆関数定理を用いて,いくつかの関数の零点として表される図形(部分多様体)のパラメータ表示を考察する.このようなパラメータ表示の応用として,ラグランジュの未定乗数法にも触れる.
接ベクトルと接空間:空間図形の接ベクトルの意味をさまざまな角度(図形上の曲線に沿った速度ベクトル,方向微分,一次の微分作用素)から考察し,接ベクトル全体がつくるベクトル空間として接空間の概念を導入する.
ベクトル場:接ベクトルの空間分布であるベクトル場とベクトル場の力学的意味づけ(フロー)について簡単に解説する.関数から決まる勾配ベクトル場などの基本例にも触れる.
微分形式とその積分:多重積分の計算と変数変換則を復習し,このような変換則と調和する概念としての微分形式と,その積分(線積分・面積分・体積分)を学ぶ.多重積分を形式化することによって実際の計算が簡易化することを体験する.
ストークスの定理:面積分と線積分,体積分と面積分を結ぶ公式であるストークスの定理と,その特殊ケースとしてグリーンの定理,ガウスの定理を学ぶ.この二つの定理によってベクトル場の発散や回転の流体力学的意味付けを理解する.