東京大学大学院数理科学研究科

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2021年度公開講座 『p進数』

本年度は新型コロナウィルスの感染防止のため、配信形式(オンデマンド型)で開催しました。

講義1:『合同式』 志甫 淳(東京大学大学院数理科学研究科)

講演概要
「奇数と奇数を足すと偶数になる」、あるいは「金曜日の3日後は月曜日である」といったことを考えたことはないでしょうか?これらは合同式の計算例になっています。nを法とする合同式とは、二つの整数a、bの差がnで割り切れるときに同じであるとみなすと考えたときの等式のことです。nが素数pのいろいろな冪のときに考えることが、p進数の話の基礎となります。この講演では、p進数の話の準備として、合同式の計算をいろいろ行い、また、素数pやその冪を法とした世界で方程式を少し考えてみます。
講演動画
『合同式』(1時間00分55秒)

講義2:『p進数』 阿部 紀行(東京大学大学院数理科学研究科)

講演概要
数の世界は、整数、有理数、実数、複素数というように広がっていきます。1900年頃ドイツの数学者ヘンゼルは、各素数pに対してこの系列にはのらないp進数という新しい数の体系を発見しました。p進数は有理数を含みますが、実数とは別の世界に属しています。不思議なもののように聞こえますが、現在の整数論ではなくてはならない概念の一つです。p進数を導入し、その基本的な性質についてお話をします。
講演動画
『p進数』(1時間05分00秒)

講義3:『Hasse-Minkowskiの定理』 今井 直毅(東京大学大学院数理科学研究科)

講演概要
p進数は、それ自身が面白い数学的対象であるだけではなく、有理数の世界における様々な問題と密接に関係しています。この講演では、p進数や実数の世界と有理数の世界をつなげるHasse-Minkowskiの定理についてお話しします。
講演動画
『Hasse-Minkowskiの定理』(1時間06分13秒)

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