東京大学 / 数理科学研究科 / 講義

数理科学 II
(2004年4月〜2004年7月) Last modified: 2004/7/6


担当 平地 健吾 研究室は数理科学研究科521)
TA 野口 紘幸

Text book このページでは数理科学IIの講義メモをのせます。

教科書は稲見武夫著 常微分方程式 岩波書店

場所:724教室
時間:火曜2限 10:40〜12:10

7月6日の講義
・ラプラス変換の定義;多項式、三角関数、指数関数のラプラス変換
・微分とラプラス変換の関係
・ラプラス変換を用いた定数係数線形常微分方程式の解法
・逆ラプラス変換の存在と積分表示
6月28日の講義
・強制振動の方程式の解の挙動(共鳴)
・高階の定数係数常微分方程式の解法
6月22日の講義
・2階の定数係数常微分方程式の解法の続き:非斉次項をもつ場合
・Wronskianの満たす微分方程式
・特別な形の非斉次項をもつ場合の解法
6月15日の講義
・2階の定数係数常微分方程式の解法の続き:基本解が解空間の基底であることの証明
・複素変数の指数関数の導入
・線形代数を用いた2階の定数係数常微分方程式の解法(微分作用素の固有値)
・解の無限大での挙動
6月8日の講義
・包絡線の方程式
・一般解の包絡線は解になることの証明
・2階の定数係数常微分方程式の解法
6月1日は休講
シンガポールに行ってきます。
5月25日の講義
・リプシッツ条件下での大域的な解の一意性の証明
・正規形でない方程式の解の構造について
・レポート問題の 締め切りは6月11日
5月18日の講義
・平面上では閉形式は完全であることの証明
・積分因子の定義と計算例
・リプシッツ条件下での大域的な解の一意性
5月11日の講義
・1階線形常微分方程式の解法(定数変化法)
・完全微分方程式の導入
・関数の外微分と1形式
・1形式が完全であるための必要条件
・1形式の線積分;完全形式の閉曲線での積分は0
4月27日の講義
・リプシッツ条件下での解の存在と一意性(連立1階方程式の場合)
・高階の常微分方程式を一階の連立方程式に変換する方法
・高階の常微分方程式の階の存在と一意性
・常微分方程式の解のパラメーターに関する微分可能性
・初等的解法:変数分離形と同次形
4月20日の講義
・先週紹介した微分方程式の解法(変数分離形)
・常微分方程式の一般形
・リプシッツ条件下での解の存在と一意性(1未知関数の1階方程式の場合)
・逐次近似による解の構成方法と一意性の証明(基本的なアイディアの紹介のみ)
4月13日の講義
・自然法則の微分方程式としての表現の例(自由落下、バクテリアの増殖、Logistic方程式、空気抵抗のある落下、バネによる質点の運動)
・原点中心の円の微分方程式、半径 r の円の微分方程式

シラバス: 常微分方程式の入門を講義する。常微分方程式は、いろいろな現象を記述し、分析するための 手段として有用なものである。主な内容は次のとおりである。
1)常微分方程式の意味と求積法:現象を微分方程式によって表すこと、およびその解析について。
2)振動の方程式:摩擦や外力のある振動を表す微分方程式の解を求めること。
3)高階の線形方程式:振動の方程式を一般化した、定数係数の高階線形常微分方程式の解の構造について。
4)ラプラス変換:線形常微分方程式を解く方法としての記号的な操作について。
5)解の存在と一意性:一般的な常微分方程式の解の決定条件について、またその証明のアイディアについて。
講義日程
4月13,20,27
5月11,18,25
6月 1,8,15,22,29
7月 6,13

付記:7月15,16(2時限まで)日は補講期間