東京大学大学院数理科学研究科

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数理談話会

日時: 2018年3月10日(土) 14:30-15:30
会場: 数理科学研究科棟(駒場) 大講義室

講演者

川又 雄二郎 氏 (東京大学大学院数理科学研究科)


講演題目

双有理幾何学と導来圏 (JAPANESE)



講演概要

極小モデル理論によれば、代数多様体の間の双有理写像は基本的な双有理写像(フリップや因子収縮写像)に分解され、双有理幾何学は双正則幾何学に帰着される。その際の道案内になるのが標準因子Kである。代数多様体上の幾何学はその上の連接層によって表現されるが、連接層全体のなすアーベル圏から、複体を考え局所化することによって対称性がアップした導来圏Dが得られる。Kの変化とDの変化の間には思いがけず密接な関係が観測された。一方、有限群による商特異点の極小特異点解消(幾何学)とその群の表現(代数)の間には隠れた関係(マッカイ対応)が観測される。これらを総合した予想としてDK予想がある。最近の進展について解説する。