東京大学大学院数理科学研究科

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研究集会「多様体のトポロジーの進展」

日時: 2024年11月10日(日) 11:10-11:35
会場:東京大学 大学院数理科学研究科 大講義室

講演者

林 忠一郎 (日本女子大学理学部数物情報科学科)


講演題目

レクタンギュラーダイアグラムの基本変形について(安藤龍郎、田口睦実との共同研究)


講演者からのコメント
講演の後に或る先生から主定理が下記の教科書の付録に書かれていることを教わりました。したがって、今回の証明は別証明ということになります。
"Grid Homology for Knots and Links" by P.S.Ozvath, A.I.Stipsicz and Z. Szabo,
Mathematical Surveys and Monographs Volume 208, Amer. Math. Soc.,
Providence, Rhode Island, 2015
上記の教科書の証明の方針は 、y座標への射影を考えて、平面の ambient isotopy を critical points と crossings の変化に注目して Cromwell move で実現するというものです。これにより Reidemeister 変形は特殊な場合のみを考えれば済みます。
今回の証明は rectangular diagram における任意の Reidemeister move を Cromwell move で実現する具体的な変形操作を明示しています。変形回数の評価もできるので、英語版ではそれも書き加えたいと思います。なお、平面の ambient isotopy は「平面」と「crossingsの集合」のペアの ambient isotopy を幾つかの段階に分けて、Cromwell move によって実現しています。

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