日本数学会 2009年度年会 東京大学
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東京大学 大学院数理科学研究科
 

     市民講演会(3月29日 14:00〜16:15)

場所: 東京大学駒場キャンパス、講堂(900番教室, キャンパスマップ
        入場無料・事前申し込み不要

「社会に役立つ素数のお話」  14:00-15:00
        岡本龍明 (NTT 情報流通プラットフォーム研究所)
コンピュータやネットワークに支えられた現代社会では、国家や銀行などに蓄積された個人情報やネットワーク上のすべての情報が 0 と 1 の組み合わせによるディジタル情報により表現されています。ディジタル情報は2進数を介して整数と考えることができるため、情報のプライバシーや安全性を守るために、整数論を利用した暗号技術が広く使われています。このような暗号技術では、かつての人類が見たこともなかったような10進数で200桁や300桁の大きな素数が使われます。本講演では、大きな素数を効率的に作る方法やその応用について紹介します。

「幾何学模型アーカイブからの眺望」  15:15-16:15
        河野俊丈 (東京大学大学院数理科学研究科)
東京大学大学院数理科学研究科には、19 世紀末から 20 世紀はじめにドイツで制作された曲面の石膏模型など、一連の幾何学模型が保管されています。模型には、代数曲面、曲率が一定の曲面、極小曲面、複素関数などさまざまなジャンルのものがあります。これらの幾何学模型で扱われているテーマは現代の数学でも重要な役割を果たしているものが多くあり、講演では、幾何学模型を通して、直観的な視点から眺めた数学の流れについてお話したいと思います。また、模型は当時の前衛芸術運動の契機となるなど、数学の分野を超えて、さまざまな方面に影響を与えてきました。このような側面について述べるとともに、現代の技術で幾何学模型を制作する試みについてもふれたいと思います。
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