\magnification=\magstep1
\documentstyle{amsppt}
\def\a{\alpha}
\def\be{\beta}
\def\ga{\gamma}
\def\e{\varepsilon}
\def\Q{\bold Q}
\def\R{\bold R}

\nopagenumbers

\centerline{1998年度理科II, III類1年生 数学IA演習・小テスト(8)}
\rightline{1998年6月9日・河東泰之}
\rightline{数理科学研究科棟310号室 (電話 5465-7024)}
\rightline{e-mail yasuyuki\@ms.u-tokyo.ac.jp}
\rightline{homepage http://kyokan.ms.u-tokyo.ac.jp/\~{}yasuyuki/}
\bigskip

答案の一番上に氏名と学生証番号を書いてください.
(組は書かなくてもけっこうです.)自分のノートを
参照してもけっこうです.

\bigskip [1]
(1) $e^z=1$となる複素数$z$をすべて求めよ.

(2) $\sin x$のべき級数による定義で,実数$x$のかわりに
複素数$z$を入れたものを$\sin z$と書く.このべき級数の
収束半径は無限大なので,これはすべての複素数に対して
定義されている.$\sin z=0$となる複素数$z$をすべて求めよ.

\bigskip [2]
$-\pi / 2 < x < \pi / 2$の範囲で,$\tan x = \sin x / \cos x$
を考える.この関数は真に単調増加な連続関数ですべての実数の
値を1回ずつ取る.(これは授業でやったことからすぐわかるので,
証明を書く必要はありません.)この$\tan x$の逆関数を
$\arctan x$と書く.$x$は$\R$全体を動く.

(1) $\arctan x$の微分を求めよ.

(2) $-1 < x <1$の範囲で
$$\arctan x = x-\frac{x^3}{3}+\frac{x^5}{5}
-\frac{x^7}{7}+\frac{x^9}{9}-\cdots$$
であることを示せ.

\bigskip [3]
授業では,$\sin x=\dfrac{1}{\sqrt 2}$かつ$0 < x < 1$
となる$x$の4倍を$\pi$と定義した.これ(と授業でやった
三角関数の定義と性質)より,$3 < \pi < 3.2$を証明せよ.
(計算機は使用しないこと.)

\bye