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\centerline{1994年度数学I A講義・演習の予定}
\rightline{河東泰之(かわひがしやすゆき)}
\bigskip

講義は毎週月曜2:40から4:10まで,592号室です.また,水曜日の
同じ時間に隔週で
演習があります.(593号室,4月20日から.)演習は必修で
はありませんが,この講義と連動したものなので,出席を強くすすめます.
演習は,講義に関連した問題をこちらで配り,それを黒板で解いてもらうことが
中心ですが,試験(授業時間中に実施),レポートもあります.

この講義の内容は,厳密な解析学です.具体的内容としては,次のようなものを
予定しています.

\roster
\item Dedekind cutによる,実数の構成と,その基本性質
\item $\varepsilon$-$\delta$論法に基づく極限と連続性の議論
\item 微分法の基礎
\item 無限級数とTaylor展開
\item 偏微分法
\item 区分求積法と定積分,広義積分
\item 多変数関数の積分
\endroster

前期の成績の付け方は次のとおりです.(後期については,
後期開始時に説明します.)
秋に通常の学期末試験があるので,この点数を$x_1$とします.
また,演習の時間中に5月18日と6月29日の2回,
それぞれ60分ずつの中間テストを行いますので,その点数をそれぞれ
$y_1, y_2$とします.(これらはいずれも100点満点です.)
そして,演習の時間中に前で解いた問題と,レポートに対応して,
点数$a,b$(30点満点と20点満点)をつけます.(このつけ方に
ついては,あとでもっと詳しく説明します.)
以上に基づき,講義の点数$x$を,
$x=0.6x_1+0.2\max(x_1,y_1)+0.2\max(x_1, y_2)$とします.
そして,演習の点数$y$を,
$y=\min(100, a+b+0.35(y_1+y_2))$としますが,
$x>y$かつ$x\ge80$の場合については,$y$を$x$で置き換えます.
(たとえば,最後の試験で100点を取れば,講義,演習に
一度も出なくても,両方100点がつきます.)
正確な中間テストの範囲についてはあとで発表します.
演習問題,レポート問題は,講義または演習の時間中に
配ります.

特にこの講義用の教科書はありません.ほぼ,どの解析学の
教科書にも出ているような内容を扱いますが,関連した本で
有名なものをいくつかあげておきます.

高木貞治「解析概論」(岩波書店)

小平邦彦「解析入門」(岩波講座・基礎数学)

一松信「解析学序説(上・下)」(裳華房)

S. Lang ``Analysis I'' (Addison-Wesley)

W. Rudin ``Principles of Mathematical Analysis'' (McGraw Hill)

私の研究室は理学部5号館(本郷)605号室です.
理学部5号館の7階には数学科の図書室があり,駒場の学生証で
入れます(が,本は借りられません).

\bye