多様体$M$上のベクトル束$E$に2つの平坦構造が与えられたとすると、
対応する平坦接続と不変多項式を用いて Chern-Simons 型式が決まり、
これを積分して$M$の二次特性数が定まる。一方平坦接続を用いて、
$E$を係数とする Dirac 作用素が定まり、そのスペクトル不変量とし
てエータ不変量が定義できる。また$M$の不変被覆空間の構造を用い
てII型の作用素環が定義され、そのトレイスで射影元を測って定まる
不変量が存在する。講演ではこれらの不変量の関係についてお話しし
たい。主結果を標語的に述べれば以下の通り。
「エータ不変量はII型作用素環のトレイスの値である。」