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\define\R{\bold R}
\define\Q{\bold Q}
\define\Z{\bold Z}
\define\N{\bold N}
\define\ep{{\varepsilon}}

\centerline{解析学IV 小テストNo\. 9}
\medskip
\rightline{1996年6月11日}
\rightline{河東泰之}

\bigskip
$$\boxed{\hbox{今週は,いつもとやり方が違います!!}}$$
\bigskip
答案用紙は2枚取って,[1]と,[2]以降を別の紙に
書いてください.最初の15分間はノートも何も
$\boxed{\hbox{見ないで}}$やってください.15分たったところで,
[1]の答案用紙だけを集めます.その後はいつものように,
ノートを見てやってもらって結構です.そして,時間の最後に
[2]以降のほうの答案用紙を集めます.

\bigskip [1] 次の定理のステートメントを書け.

(1) Beppo Leviの定理.(単調収束定理ともいう.)

(2) Fatouのlemma.

(3) Lebesgueの収束定理.

\bigskip [2]
$(X, \Cal B, \mu)$を測度空間とし,
$T:X\to X$を次の2条件を満たす全単射とする.

(1) $A\subset X$が$A\in\Cal B$を満たせば,$TA\in \Cal B$,
$T^{-1}A\in \Cal B$.

(2) $A\in \Cal B$について,$\mu(A)=\mu(TA)$.

$f(x)$を$X$上の実数値可測可積分関数とするとき,
$f(Tx)$も$X$上の実数値可測可積分関数となって
$\dsize\int_X f(x)\;d\mu=\dsize\int_X f(Tx)\;d\mu$
であることを示せ.

\bigskip [3]
$(X, \Cal B, \mu)$を測度空間,$f(x)$をその上の実数値可測可積分
関数とする.任意の$\ep > 0$に対して,
$E_\ep=E(|f| > \ep)$とおく.この時,
$\dsize\lim_{\ep\to 0+}\ep \mu(E_\ep)=0$であることを示せ.

\bigskip [4]
$f(x)$を$\R$上の実数値有界可測関数で,次の条件を満たすものとする.

\medskip
$g(x)$が$\R$上の実数値連続関数で,ある有界集合の外で
0になるようなものであれば,$\dsize\int_{\R} f(x)g(x)\;dx=0$.

\medskip
この時,$\R$上で$f(x)=0\;\hbox{a.e.}$であることを示せ.

\bigskip
解答は別紙に書いて下さい.解答用紙の裏面を使用してもけっこうです.
\bye