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\define\ep{\varepsilon}

\centerline{解析学IV 小テストNo\. 7}
\medskip
\rightline{5/28/1996}
\rightline{河東泰之}

\bigskip
自分のノートを参照してよい.(本などは見ないこと.)

\bigskip [1] $X=\N$とし,$\Cal B$を$X$の部分集合すべての
集合とする.この上の測度$\mu$を決めたとき,$X$上の,
$\Cal B$に関して可測な実数値可積分関数全体は$\R$-vector空間に
なるが,このvector空間が有限次元になるような$\mu$の例を一つ
あげよ.(きちんと説明をつけること.)

\bigskip [2] 
$\dsize\int_1^\infty \frac{1}{x}\;dx=\infty$であることを
示せ.ただし,左辺はLebesgue可測集合$(1,\infty)$上の
Lebesgue可測関数$\dfrac{1}{x}$の,Lebesgue測度に関する
Lebesgue積分である.(これがRiemann積分に一致することは
まだ示していないので,使わないこと.)

\bigskip [3]
$X=\N$とし,$\Cal B$を$X$の部分集合すべての
集合とする.この上の測度$\mu$を,$A\subset X$に対し,
$\mu(A)$を$A$の元の個数($\infty$を含む)とおいて定める.
すると,$X$上の
$\Cal B$に関して可測な実数値関数とは,実数列のことである.

この時,実数列$\{a_n\}_n$が,$X$上の可測関数として可積分であることと,
無限級数$\dsize\sum_{n=1}^\infty a_n$が絶対収束することは
同値であることを示せ.(授業でやった積分の定義に基づいて
証明すること.)

\bigskip [4]
$(X, {\Cal B}, \mu)$を測度空間とし,$\mu(X)>0$とする.
$f(x)$は$X$上の実数値可測関数で,$f(x)>0\;\quad\hbox{a.e.}$と
する.この時,$\dsize\int_X f(x)\;dx>0$であることを示せ.

\bigskip
解答は別紙に書いて下さい.解答用紙の裏面を使用してもけっこうです.
\bye