\magnification=\magstep1
\documentstyle{amsppt}

%\baselineskip 14pt
\NoBlackBoxes
\nopagenumbers
\define\R{\bold R}
\define\Q{\bold Q}
\define\Z{\bold Z}
\define\T{\bold T}
\define\e{\varepsilon}
\def\lan{\langle}
\def\ran{\rangle}
\def\supp{\text{supp}}

\centerline{1997年度解析学IV・解析学特別演習の内容について}
\rightline{河東泰之(かわひがしやすゆき)}
\rightline{yasuyuki\@ms.u-tokyo.ac.jp}

\bigskip
講義が月曜10:00〜12:00,演習が同13:00〜14:30
です.この授業と演習は数学科3年生の必修科目です.

この講義では,Lebesgue積分の理論を扱います.測度論といって
もいいでしょう.ほぼ,伊藤清三「ルベーグ積分入門」(掌華房)
に沿った内容をやりますが,別にこの本が必要と言うわけでは
ありません.何も買わなくても,あるいはほかの積分論の本でも
けっこうです.具体的な内容は次のとおりです.

・有限加法族と有限加法的測度

・Carath\'eodory外測度と可測集合,完全加法族

・Lebesgue測度とその性質

・可測関数と積分

・極限と積分の順序交換,積分記号下の微分

・直積測度

・Fubiniの定理

・$L^p$空間と完備性

去年もこの講義は私が担当しましたが,
155点満点の期末試験での成績は,
最高点が119点,平均点が48.2点で,次のような得点分布でした.

$$\vbox{\offinterlineskip
\def\vsp{height 2pt &\omit &&\omit &&\omit &&\omit
&& \omit &&\omit &&\omit &&\omit &&\omit
&\cr}
\def\t{\noalign{\hrule}}
\def\h{\hfil}

\halign{& \vrule # & \strut \;\;\hfil # \; \cr
\t\vsp
& 0--39 (点) && 40--49 && 50--59
&& 60--69  && 70--79 && 80--89 && 90--99 && 100--109 && 110-- & \cr
\vsp\t
&  15(人) && 7 && 1 && 4 && 5 && 4 && 2 && 1 && 2 & \cr
\vsp\t
}}$$

成績と点数の対応は
75点以上がA(12人),
60点以上74点以下がB(6人),
45点以上59点以下がC(6人),
44点以下がD(17人)というものでした.
12月の追試ではは17人中6人が合格になりました.

演習の時間は毎週講義内容に促した小テストを行い,
次の週に採点して返します.そして,その小テストのうち,
悪い方から2回分を除いた平均点によって,演習の成績を
つけます.欠席の回は0点として扱います.期末試験の成績が
著しくよければこれにプラスアルファを考慮しますが,
そうでなければこれがそのまま成績になります.去年はこの
プラスアルファがついた人は2人でした.

去年の演習の(悪い2回分を除いた)
平均点の分布は次のとおりでした.

$$\vbox{\offinterlineskip
\def\vsp{height 2pt &\omit &&\omit &&\omit &&\omit &&\omit &&\omit
&&\omit && \omit && \omit &\cr}
\def\t{\noalign{\hrule}}
\def\h{\hfil}

\halign{& \vrule # & \strut \;\;\hfil # \; \cr
\t\vsp
& 0--9 (点) && 10--19 && 20--29 && 30--39 && 40--49 && 50--59 &&
60--69 && 70--79 && 80--100 & \cr
\vsp\t
& 17(人) &&  11 &&  2 && 5 && 1 && 4 && 3 && 5 && 1 & \cr
\vsp\t
}}$$

これと成績との対応は,60点以上がA,
40〜59点がB,
20〜39点がC,
19点以下がDというものでした.

去年の小テストなどについては,
ここ
でファイルが取れます.
小テスト,期末テストはいずれも自筆ノート持ち込み可で行います.


7月に1回,海外出張のための休講がある予定ですが,
その分は補講をします.

\bye