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\define\R{\bold R}
\define\Q{\bold Q}
\define\Z{\bold Z}
\define\N{\bold N}

\centerline{解析学IV 小テストNo\. 15}
\medskip
\rightline{2000年7月18日}
\rightline{河東泰之(かわひがしやすゆき)}
\rightline{{\tt e-mail: yasuyuki\@ms.u-tokyo.ac.jp}}
\rightline{{\tt https://www.ms.u-tokyo.ac.jp/\~{}yasuyuki/}}

\bigskip
解答は別紙に書いてください.学生証番号,氏名を一番上に
書いてください.解答用紙の裏面を使用してもけっこうです.
自分のノートを参照してかまいませんが,本は見ないでください.

\bigskip [1]
$a=\{a_n\}_{n \in \Z}$を考え,$1 \le p <\infty$のとき,
$\dsize\sum_{n\in\Z} |a_n|^p < \infty$であるような(両側にのびた)
複素数列全体の集合を$\ell^p(\Z)$と書く.
$a=\{a_n\}_{n \in \Z}\in \ell^p(\Z)$に対し,
$\|a\|_p=\left(\dsize\sum_{n\in\Z} |a_n|^p\right)^{1/p}$
とおく.

$a=\{a_n\}_{n \in \Z}\in \ell^1(\Z)$,
$b=\{b_n\}_{n \in \Z}\in \ell^p(\Z)$
に対し,$c_n=\dsize\sum_{k\in\Z} a_{n-k} b_k$と
おくとこの無限級数はすべての$n\in\Z$に対し絶対収束し,
これによって得られる$c=\{c_n\}_{n \in \Z}$は$\ell^p(\Z)$
の元となることを示せ.

\bigskip [2]
(1) $f(x)\in L^1(\R), g(x)\in L^\infty(\R)$のとき,
$f*g$は連続関数であることを示せ.

(2) $f(x), g(x)\in L^1(\R)$上で$f*g$は連続でないようなものの
例を挙げよ.

\bigskip [3]
次の条件を満たすような$f(x)\in L^1(\R)$は存在するか.
$$\text{すべての}g(x)\in L^1(\R)\text{について}
f*g=g\quad\text{a.e.}\text{がなりたつ}$$

存在するならばそのような$f(x)$を一つ求め,存在しないならば
存在しないことを証明せよ.

\bye